J-POPの歴史「1996年と97年、フジロック誕生、新しい存在や流れの台頭」



96年1月1日元旦に発売になったglobeの4枚目のシングル「DEPARTURES」。TETSUYA KOMURO、MARC PANTHER、KEIKOという3人ですね。ラッパーの入ったダンスユニット。モチーフになった人たちがいて、ベルギーで人気だったユーロビートのユニット、2 アンリミテッド。TRFをもっと進化させたと言っていいんでしょうけども、この「DEPARTURES」が約230万枚売れた。3月に発売になったアルバム『globe』は400万枚ですよ。400万枚の原動力がやっぱり、TK、小室哲哉さんだった。97年の年間チャート1位が安室奈美恵さんの「CAN YOU CELEBRATE?」なんですね。そんな話はこの後も続いていきます。



96年3月発売、安室奈美恵さんの「Don't wanna cry」。96年97年98年、TKプロデュースの絶頂ですね。先週のTRFが起爆剤になって、その後を受けたのが安室奈美恵さんとglobeですね。小室哲哉、TKと出会うことで運命は変わったって意味では、安室さんがその代表のような人でしょうね。中学生のときにSUPER MONKEY'Sでデビューして、この曲はソロの5作目でTKプロデュースの3曲目。

この2人のコンビで97年の「CAN YOU CELEBRATE?」が年間チャート1位で代表曲になってるんですが、僕はこの曲ですね。この曲のイントロは鳥肌立ちました。96年に幕張のスタジアムで安室さんのライブを見たんです。バックに何か気になる人がいるなと思って双眼鏡で見たらシーラ・Eだったんですよ。え! こんな人が出てるんだと思ったのがそのときですね。TKはこういうことやろうとしてるのか。この後には宇多田さんが登場してニューR&Bというブームが来るんですけど、やっぱり打ち上げ花火はこの曲だったんじゃないかなと思います。

アムラーという存在が街を闊歩しますね。ミニスカート、ロンドンブーツに茶髪。ストリートからアイドルが登場したって意味では安室奈美恵さんは画期的だったと思っているんです。それまでのブラウン管の中で白い歯を見せていた茶の間のアイドルとは違うところから颯爽と登場した。安室奈美恵は革命でした。90年代ならではの現象ですね。

そういう中で、80年代のアイドルもこうやって健闘してました。6年4月発売松田聖子さん「あなたに逢いたくて ~Missing You~」。

Rolling Stone Japan 編集部

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