J-POPの歴史「1998年と99年、百花繚乱の90年代後半と幸せな結末」



流れているのは、この番組の後テーマ、竹内まりやさんの「静かな伝説」です。10年間、あっという間でしたね。本当にいろんな出来事があった、いろんな曲が誕生した、いろんな人たちが賑わしてくれた黄金期でしたね。本当にいい時代だったなと思います。多分、レコード会社もそうでしょうし、メディアとか、取材していた人たちも、この10年間が一番楽しかったんじゃないでしょうか。いろんなことがありました。その最後、「幸せな結末」で締めてみたんですが、その10年の中にもいろんな転機や浮き沈みがあったり。こうやって改めて振り返ったときにいろんなことが見えてきますね。

景気が良ければ、その分反動もあったりするわけで、それを乗り越えた人たちが今も現役でいるわけですね。乗り越えられなかった人たちもいました。98年、99年、この黄金期、絶頂期を終えた2000年からバンドの解散ラッシュが待ってるんですね。みんなやっぱりいろんなことを経験しちゃって、その反動がきたんでしょうね。この先、俺たちはどこに行くんだっていうようなことが2000年代の幕開けのテーマになった。90年代は右肩上がりの10年でしたけども、2000年代の10年は右肩下がりの10年になっていくわけですが、その話はまたの機会ですね。

この10年間、あまりに駆け足で通り過ぎてしまったんで、7月にもう1回続編をやろうかなと思ってます。続90年代ノート。もうちょっとテーマを絞ったり、アーティストを選んでお送りしようと思いますが、どうなりますか、こうご期待です。



<INFORMATION>

田家秀樹
1946年、千葉県船橋市生まれ。中央大法学部政治学科卒。1969年、タウン誌のはしりとなった「新宿プレイマップ」創刊編集者を皮切りに、「セイ!ヤング」などの放送作家、若者雑誌編集長を経て音楽評論家、ノンフィクション作家、放送作家、音楽番組パーソリナリテイとして活躍中。
https://takehideki.jimdo.com
https://takehideki.exblog.jp

Rolling Stone Japan 編集部

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