ドリーム・シアターが語る人気の理由「強固なメロディとフック、高度なテクニックとスリル溢れる展開」

日本でのオフの過ごし方

ーこれまで何度も日本に来ていて、オフの日には何をしていますか?

何人か友達がいるから一緒にご飯を食べにいったり、街を歩いたり、楽器店に行ったり……以前はブートレグ(海賊盤)ショップに行ったりしたけど、すっかりなくなってしまったみたいだね。それでも東京からはいつだって刺激を受けるし、地方都市には古い日本の伝統が残っていて何時間歩いても飽きない。

ー2021年10月に『ア・ヴュー・フロム・ザ・トップ・オブ・ザ・ワールド』を発表しましたが、次のスタジオ・アルバムの予定はありますか?

2023年内に曲作りをスタートさせようと話しているけど、まだ具体的には何もやっていないんだ。ちょっとしたアイデアをハードディスクに録りためている程度だよ。



ー“ロスト・ノット・フォゴトゥン・アーカイヴズ”オフィシャル・ブートレグ・シリーズをほぼ毎月のペースで発表していますが、今後どんなものがリリースされるか明かすことは可能ですか?

いや、正直なところ、私はシリーズにあまり関わっていないし、分からないんだ。決して勿体ぶって言わないわけじゃないよ。本当に知らないんだ。全部を聴いたわけではないけど、気に入っているのは自分が加入する以前の『アウェイク』デモとかかな。あと『メトロポリス・パート2:シーンズ・フロム・ア・メモリー』のメイキングもアルバムの制作過程が分かって、ファンには興味深いと思う。



ーこれまでディープ・パープル『ライブ・イン・ジャパン』、アイアン・メイデン『魔力の刻印』、ピンク・フロイド『狂気』など他アーティストによる名盤アルバム完全再現ライブを行なって、オフィシャル・ブートレグに収録してきましたが、最近やっていないのは理由がありますか?

まず第一の理由として、アルバム再現ライブに一番乗り気だったのはマイク・ポートノイだったことがある。彼が脱退したことで「おい、あのアルバムをやろうぜ!」と積極的に主張するメンバーがいなくなったんだ。もうひとつ、ファンがカバー曲よりもオリジナル曲を求めることも理由だ。我々は同じ会場で2日公演をやるとき、その片方で再現ライブをやったりしていた。でも誰もが2日公演の両方に行けるわけではない。ドリーム・シアターのライブを観に行ったのにドリーム・シアターの曲を聴けないファンはガッカリすると考えたんだ。かといって事前に「今日の公演はアルバム再現ライブになります」とか告知したら、サプライズにならないしね。もっと自分たちのオリジナル曲をプレイしたいし、そうするべきだと思ったんだよ。もちろんカバー大会も楽しいし、いつかまたやるかも知れないけど、それはしばらく先になるだろうな。

ードリーム・シアターのワールド・ツアーで多忙とは思いますが、バンド外のソロ・プロジェクトやコラボレーションなどはやっていますか?

2022年だけでソロ・ライブを30回から35回やったし、音楽アプリ“GeoShred”の開発にも関わっているから、バンド外の活動もやっている。忙しいのが好きなんだ。あと今年はMIDI規格の40周年を記念して、NAMMショーで行うアニバーサリー・コンサート用に新曲を書くんだよ。インド出身のベーシストのモヒニ・デイ、GeoShred奏者のマへシュ・ラグヴァンとのコラボレーションで、プログレッシヴ・ロックとインド音楽が融合したクールな曲だ。どれがメインでどれがサイド・プロジェクトというわけでなく、すべてに全力投球しているし、楽しんでいるよ。もちろんドリーム・シアターは多くの音楽的インプットと労力、そして時間を要するバンドだから、最も重要なもののひとつだ。他のメンバー達もいろんな外部プロジェクトをやっているけど、バンドで一緒にやるときは集中しているよ。


ドリーム・シアター

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