「デレクは私のインスピレーション」―この新作でもデレクの素晴らしいギター演奏がたっぷり聴けますが、彼からもっと良い演奏を引き出すために、夫婦ならではの彼にかける秘密の言葉とかはあるんですか?スーザン:(笑)ただ優しく接するだけね。正直な話、彼には生まれつきの凄い才能がある。彼は曲を聴いて、その瞬間にその一部となる方法を本当に持っている。そして自分自身を表現する。それはとても感情豊かで、ほとんど人間の歌声のようだわ。まるで歌っているようで、そのイントネーションは完璧ね。ジャズ、ブルーズ、ゴスペル、ソウル・ミュージックなど、その引き出しは多いし、ギター演奏で物語を語ることができる。どんなスタイルの音楽か、誰と一緒に演奏するのかも関係ない。どんな瞬間にでも素晴らしい演奏を聞かせる。とても味わい深く、すべての音に神経が行き届いているの。彼は音楽をとても大事にしていて、これ見よがしだったり、派手なことをやったりなんてまったくない。誰よりも美しい音楽を作り出すだけなの。
デレク・トラックス―そんなデレクと長い年月を一緒に過ごしてきました。スーザン:いつだってデレクは私のインスピレーションよ。その演奏、ソングライティングに刺激を受ける。多くの場合、彼が何を考えているか、彼がどこからそれを生み出したか、そこに到達するために私はそれをどう解釈すべきか、それらを理解しようと努力することになる。そして、彼といると、もっとシンプルに、もっとピュアに歌うことになる。抑え気味になるの。「少なくして多くを語る」というアプローチになるのよ。
―第2章「II . アセンション」は1曲を除いて全曲をあなたが歌っていますが、その章に何らかの特別な意味があるんでしょうか?スーザン:4枚のアルバム全てが大好きだわ。私がリードを歌っているかどうか、ギターを弾いているかどうかは関係ない。このバンド全体がどのように演奏しているかが重要なの。このプロジェクトはこのバンドの持つ力を示している。どれだけの音楽的幅広さがあるかをね。第2章でそんなに歌っていたかしら。あら、そうね、1曲以外を全部歌っているわね。でも、ゲイブとのデュエットもある。
このプロジェクトはこのバンドの様々な面をすべて見せてくれる。バック・ヴォーカルがどのように貢献しているか、ホーン・セクションがどのようにサウンドを作り上げているか。そういったところも聴いてもらいたい。彼らが作り出すクールなサウンドをね。「グラヴィティ」のように私がまったく参加していない曲だってあるけど、素晴らしいわ。私が歌おうとしていたんだけど、ゲイブが歌う方が良かったから、彼に譲った。彼女についての歌なので、男性が歌う方が意味を成すでしょ。
4枚それぞれがアルバムとしてまとまっていると思う。そして全部を通して聴くと、また最高よ。これまでにやってきたものとは、まったく異なるプロジェクトだったけど、大好きだわ。それは私たちのバンドをのぞきこめる「窓」みたいなものでもあるの。
『アイ・アム・ザ・ムーン: I. クレッセント』
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https://lnk.to/TTB_IAmTheMoon_IPR『アイ・アム・ザ・ムーン:II. アセンション』
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https://lnk.to/TTB_IAmTheMoon_IIPR『アイ・アム・ザ・ムーン:III. ザ・フォール』
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https://lnk.to/TTB_AmTheMoon_IIIPR『アイ・アム・ザ・ムーン:IV. フェアウェル』
2022年8月26日リリース
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