Elle Teresaが語る、地元・沼津でヒップホップを続ける理由

「とりあえず沼津でイキりたかった」

ーElleさんの世代だと、ヒップホップの他にEDMとか、アニソンやボカロ、バンド系やJ-POPなど、いろんな音楽を聴いて育ってきたと思うんですけど、そのなかでもヒップホップやR&Bにピンと来たきっかけは何かあるんですか?

Elle:K-POPとかアニソン、ボカロが好きだったこともあります。私が中3の時に妹が中1で、2人で学校にほとんど行かない時期があって、そのときにカラオケに行ってよく歌ってました。そこから「ヒップホップもやっぱりいいかも」って思い始めて。あとは実家がダンススタジオなんで、私も小さい頃からヒップホップダンスを習っていて、そのおかげで今があるなと思います。

ー小さい頃からダンスを習っていて、なおかつ実家がダンススタジオだったら、ダンサーになる選択肢もあったと思います。そうしなかったのは?

Elle:ダンスってちょーお金かかるので、ダンスを習う=ある程度余裕がある家庭が多い気がします。そもそも周りの子たちは親がサポートしてくれてて。でも、うちの親は別にサポートしてくれなかったから、「高校も別に辞めたいんだったら辞めていいけど、勝手にすれば」と言われました。お金も稼がなきゃいけないのでバイトをしたり。そのうちにやりたいことが見つかって、ラップを始めたという感じです。でも、周りの子たちはダンスの専門学校に行ったりしていて、うらやましかったですね。うちの親は中学から携帯代も払ってくれなかったので、急に見放すじゃんみたいな(笑)。だから、携帯も止まっちゃうから働くしかなくて。でも、遊びたいし、高校は行きたくないみたいな状態でした。

ーそれはご両親の教育方針だったんですか?

Elle:いや、真面目に学校に行っていれば、もっとサポートしてくれたかもしれないです。学校が嫌いだったから、あまり行ってなかったし、「どうせこいつやらないっしょ」と思われてた(笑)。でも、妹と弟はちゃんと大学を卒業しているんですよ。逆に私は見放されたというか、「全部自分でやれよ」と言われていたから、今があると思う。サポートされすぎていたら、もっと違う道に行っていたかもしれないです。

ーなぜそんなに学校が嫌だったんですか?

Elle:イキってたんじゃないですか(笑)。まず、朝起きるのが苦手だし、学校遠くて、徒歩で40分くらいかかってたし。

ークラブに遊びに行き始めたのは何歳ぐらいですか?

Elle:中2〜中3の頃かな。中1の時に中3の先輩と付き合ってて、別れたらめんどくさくなって、(学校に)行きたくなくなるじゃないですか。学校に行かなかった理由はそれです(笑)。

ー(笑)先輩と付き合うようになって、流れでクラブにも遊びに行くようになった?

Elle:それはまた違う話ですね。とりあえず遊ぶところがあまりなかったので、クラブに行ってた感じです。

ー沼津だと、沼津駅前のクラブですか?

Elle:駅前のクラブは今1個しかないよね。

Yusuke Carter:今はもう1個しかないです。

1LI ILI:昔はいっぱいあったんですか?

Elle:何個かあった。

ーElleさんの家から沼津駅前の繁華街まではどれぐらい時間がかかるんですか?

Elle:普通にちょー遠いっす。

Yusuke Carter:歩いたらけっこう遠い。でも、車だったら15分ぐらい。

Elle:車とかないからさ。

1LI ILI:原付?

Elle:原付も乗ってない。当時は何で行ってたんだろう…… タクシー(笑)? 中学校の頃とかちょー生意気だったので、とりあえず沼津でイキりたかった。

1LI ILI:まあ、中学生ってそうだよね。俺もイキりたかった。

Elle:ウチらイキってんじゃん(笑)。

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