食品まつりが語るダンス・ミュージックとやすらぎ感、道の駅とアジフライへの愛情

 
「道の駅」と「桟橋」コラボについて 

―コラボレーションについてもお伺いしたいと思います。Bo NingenのTaigen KawabeさんとはKisekiというユニットをやっていますし、これまでにも楽曲を制作されています。去年もKisekiでシングルをリリースされていますよね。やっぱりバイブスがあうのかなと思うんですが、どういう印象を持っていますか。

食品まつり:Taigenさんは、「Bo Ningenのベース/ヴォーカル」というのが本業としてあるんですけど、チャンネルが広い。なんでも受け入れてくれるし、「これをやろう」と言ったら「やりましょう!」っていう感じになってくれる。彼が「やりましょう」と言ったら自分もそういうモードになれる。今回の「道の駅をテーマにした歌を歌ってください」っていうのも、本当に二つ返事でやりますって言ってくれて。そういう、全然違うジャンルのものにも恐れず突き進んでいくところが面白いところだなと思っています。今回のトラックのデモ段階のものと「道の駅」というテーマを投げて。そしたら、彼が今回「道の駅」の歌で「人生の道」と「道の駅」をかけた歌詞で返ってきて。

―「やすらぎランド」で「道の駅」っていうと、それこそ地方都市のまったり感の象徴みたいなのに、シリアスなフレーズが飛び出してくる面白い曲になっていますね。

食品まつり:シリアスな感じもなんかわかるな、っていうか。去年は大変な状況があったり……今も大変な状況はずっと続いていますけど、一瞬ひととき道の駅とかで、家族連れとかいろんな人たちが、そのあいだ楽しくしている感じとか、大変なんだけどいまこの瞬間だけは楽しもうみたいな、そういうのもぐっとくるものがあるというか。道の駅って単純に落ち着くんですけど、一瞬泣きそうになるときもあるんです。「Michi no Eki」は、まさにその感情を歌にしてくれた。



―もう一曲、ヴォーカル曲としてCotto Centerさんとのコラボ曲があります。Cotto Centerさんとのコラボの経緯というのは?

食品まつり:彼女はもともと友人の友人みたいな感じで、Forestlimitっていう東京にあるクラブでスタッフをやっていたこともあるんですが、そこで出会って。そのあと音源を聞かせてもらったんですけど、それがすごくいいなと思って。声もいいしメロディセンスも自分がすごく好きな感じで。アルバムをつくっているなかで「女性のヴォーカルも入れたいな」っていうのがあって、そこでぱっとおもいうかんだのが彼女で。直接メールして「やってください」ってお願いした感じですね。

―アルバムのなかでも都会的なフィーリングが感じられる印象があって、楽曲全体も「記憶のなかの海の風景」みたいで面白いと思います。楽曲のコンセプトはどういう感じで伝えたんでしょうか。

食品まつり:歌詞は彼女が全部つくってくれて、自分はほんとうに桟橋っていうタイトルとトラックだけ送って。それを彼女に解釈してもらったという感じで。すこしほろっとくるような切ない、夕暮れ時みたいなイメージをつくりたい、っていう、そういう感じですね。

―「桟橋」というタイトルにこめたニュアンスっていうのは?

食品まつり:この曲は、歌詞の内容とは違っているんですけど、桟橋を越えるとその先に、それこそ道の駅があったりとか、そういうイメージというか。山の中の桟橋を超えた先にお店があるとか、そういうイメージです。

 
 
 
 

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