錦戸亮が語る「さすらいの道」

ビビりなんで、一回引いてしまう

ー音楽の領域だけにとらわれずに、本来はもっと幅広く活動していきたい気持ちはあるんですか。俳優業とか。

錦戸:どうなんやろ。でも、音楽を作ることは常にやっていきたいなってことですね。

ー武道館ライブやミュージックビデオのメイキングを見ると、カメラの位置や音出しのタイミングなど、お客さんにどうやって楽しんでもらうかという意識を常に高く持ってる人なのかなと思いました。

錦戸:そうですね。もちろんこうなったらよくなるんじゃないかなってことは提案しますし、逆にプロの方に提案されて、そっちの方がカッコいいなって思うこともあります。でも、自分が試してみたいことは全部言いますね。自分がどう見えるかよりも、全体として俯瞰で見た時に成立している方がいいかなと思います。主観だけで成立する強さもあるとは思うけど、僕はちょっとそのへんビビりなんで、一回引いちゃいますね。



ーでも引いた時に見えてくる「強さ」みたいなのもありますよね。前へ前へっていうだけではなく。

錦戸:たぶん性格でしょうね。あと、もしかしたら自分の中で確信に変わる何かがあったら押し通せるのかもしれないですけど、まだそこまで自分の中で軸になるものって見えていない。まだ独立して2年目なので、何を出して何を引っ込めればいいのかって、よく分かってないのかもしれないです。

ー武道館1日目のメイキングで「最初はルーパーを入れてやろうとしたけど、やるなら裸一貫でやらなあかん」って語ってましたけど、あの日は本当にギターと歌だけで勝負しましたよね。

錦戸:めちゃめちゃビビってましたから(笑)。まだ自分では映像で見れてないんですよね。「うわ、また間違えてる」とか、どっかで気にしちゃうと思うんです。別にお客さんからしたら少し間違えていようが、そこまで細かく見ないとは思うんですけど、自分的には「もっと練習しないと」って思うような内容やと思うんで、絶対。それは全然恥ずかしい時間でもないし、間違えたのも俺やし、そこはしょうがないって思ってるんですけど。アルバムが完成してからゆっくり(映像を)見るつもりです。

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