こぶしファクトリーが切り開く「道」と音楽への飽くなき探究心

私たちも曲からパワーをもらっている(井上)

―ファンの背中を押すような曲が増えると、歌う上でもよりパワーが必要になってくるし、心構えも変わってくると思うんですがいかがでしょう。

井上:ファンの皆さんにパワーを届けるというのもあるんですけど、逆に私たちも曲からパワーをもらっている部分があるんです。だから、それぞれのパートで「ここ、いいな」って思う部分があったらメンバーに伝えることでその子も「もっと頑張ろう」っていう気持ちになるので、最近はそうやってほめ合うことが増えてます。

―みなさん、ほめられて伸びるタイプなんですか。

井上:注意するときはするし、決めごとはあるんですけど、それを守りつつもよかったところはほめ合うって感じです。

広瀬:私はほめられるのがあまり得意じゃなくて。うれしいはうれしいんですけど、どうしたらいいかわかんなくなっちゃうし、そもそも私はほめられて伸びるタイプではないんです。だけど、他のメンバーは割とそういう子たちなんだなっていうことを5年ぐらい一緒にいるなかですごく感じようになったので、メンバーの数が8人から5人になったときに私の中で意識して変えた部分が大きいです。

―なるほど。

広瀬:私は4年半ぐらいリーダーをやらせてもらっていて、「ここはこうしないとダメだよ」とか「もっとこうしようね」って言うことが多かったんですけど、「そういう言い方じゃダメなんだな!」って気づいてから変えるようにしたんです。そうしたら、「え、うれしい! あやぱんもここがよかったよ」って言ってくれようになって、慣れないけどうれしいんですよ。なので、最初は意識しながらでしたけど、5人になってからはそういう空気が自然とできてきましたね。メンバーからほめてもらえることは、前向きな歌詞を歌う上で、「この子たちと一緒にもっと頑張りたい」って思える原動力になってるのかなって思います。

井上:私もほめられるのはうれしいんですけど、それに対してどう返したらいいかわからなくて。でも、最近はほめてもらったらほめ返すっていう形ができました。相手に注意すると少なからず変な雰囲気になるじゃないですか。私はその変な空気が本当に嫌いで。

広瀬:気まずい感じがね(笑)。

井上:そう。だから、できるだけ自分も相手も気持ちよくなるアドバイスとほめ方をしてます。

―そういうことを繰り返しているとグループ内のムードも変わりそうですね。

井上:楽屋の雰囲気がとてもお子ちゃまになったというか、精神年齢が下がった感じがします(笑)。

広瀬:元々が険悪だったわけではないし、みんな年齢が近いこともあって和気あいあいとしてたんですけど、玲音ちゃんが言ったように、最近はピリッとすることが減りました。「こうしたらいいんじゃない?」って注意することがあっても、「あ、そうだね! オッケー!」みたいな感じで軽く受け入れられるようになったというか。わかってるからこそイラッとする部分ってあるじゃないですか。例えば、今から宿題やろうとしてたのに、お母さんから「宿題やりなさい!」って言われるとやりたくなくなっちゃうっていうのと同じように(笑)。

―わかります(笑)。

広瀬:でも、年齢的にちょっとずつ大人になってきたっていうのもあって、「ふん、何よ! わかってるわよ!」みたいな感じはなくなってきたと思います。

―ちょっとした心がけ次第で変わるものなんですね。

広瀬&井上:変わりますね。

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE