PAELLAS、「良い音」を追求したサウンドメイキングの裏側

ーでは、リリックについてはいかがですか。メンバー3人がつくるサウンドに、MATTONさんはどんなイメージを重ねたのでしょう。

MATTON みんなから曲が上がってきた段階で、なんとなくロッジのようなイメージを思い浮かべてました。暖炉があるちいさな山小屋に二人でいるっていう。そういう感じですね。

ーそれは意外なイメージかもしれないですね。パエリアズには都会的なイメージを抱いてる方もきっと多いと思うので。

MATTON たしかに僕らは東京に住んでいて、そこでの都市生活だったり、街を歩きながら浮かんできたイメージや、そのなかでの会話から歌詞を膨らませることも多かったんですけど、今回はそれがネイチャーに向かったんです(笑)。それがなぜかっていうと、ちょっとわからないんですけどね。ただ、どちらにしても僕のつくる歌詞は基本的に口語調で、主に1対1の関係性を書いてるんですけど、そこに関してはこれまでの作品と変わってないと思います。

ーたしかに。そこには理由があるんですか。

MATTON イヤなんですよね、普段使わないような言葉を使うのが。それよりも話しかけてるくらいの感じで書きたい。今作はそれがより顕著に出てるかなと。もっと言葉がフランクになったというか。

bisshi  そういえば、レコーディングした場所もちょっと山小屋っぽい感じだったよね?

MATTON じつはいま俺もそれを思い出したところ。でも、今回はレコーディングが始まる頃にはほぼ書き終わってたからね。今回の制作は余裕をもってやれたのもよかったんです。これまでのレコーディングはギリギリで進めていくことも多かったので。

Anan たしかに、これまでは期限に追われながら徹夜でポスト・プロダクションをやらなきゃならないときもけっこうあったんです。でも、今回はそういうストレスがほとんどなかったので、そこもよかったですね。

Ryosuke たしかに今回の制作期間は停滞していた時間がほとんどなかったよね。どんどん進んでいく感じだったし、このやり方でよく出来ることがもっとあるなって。

ーアナログ・テープをつかったレコーディングに、もっと可能性を見出しているということ?

Ryosuke ええ、そこはもっと詰めていきたいですね。録り音はもちろん、ミックスも含めて、とにかく音をよくしたいんです。もちろん今回はいいものが録れたと思ってるけど、自分たちが普段聴いてるようなUSの音楽と比べてみると、まだまだやれることはたくさんあるなって。自分たちの音もそこにもっと近づけていきたいし、できればおなじ位置にいきたい。まだまだいけると思ってます。

ーたしかにアメリカと日本のポップスを聴き比べると、何よりも音の鳴りに違いがでますよね。トラックの構造はわりとシンプルだから模倣できるんですけど。

Ryosuke そうなんですよね。だから、こういう音楽をやってる以上はどうしてもそこにこだわりたいんです。特にドラムの音。それはドラマーの僕だけじゃなくて、メンバー全員が気にしてるところなので、そこはもっと追求していきたいですね。エンジニアさんも含めたチーム全員にその気持ちがあれば、僕らはもっとイケると思う。




<INFORMATION>


『sequential souls』
PAELLAS
ユニバーサル ミュージック
発売中

PAELLAS "sequential souls RELEASE TOUR"
2019年6月15日(土)北海道・SPiCE
2019年6月16日(日)宮城県・仙台MACANA
2019年6月28日(金)石川県・Kanazawa AZ
2019年6月29日(土)愛知県・伏見JAMMIN’
2019年6月30日(日)大阪府・Music Club JANUS
2019年7月6日(土)東京都・LIQUIDROOM
2019年7月12日(金)福岡県・INSA
https://paellasband.com/

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