EVILとSANADA、2人が体現する「タッグ」の真髄

左からEVIL、SANADA(Photo by Shuya Nakano)



東京ドームでの3Way戦は、まさに“一挙両得”の闘い

─なんだか、ベテランの漫才師みたいですね。それだけ試合に対する集中力が高いということなんでしょう。ますます東京ドームでのタイトルマッチが楽しみになります。対戦相手はタイトルホルダーであるG.O.D(タマ・トンガ&タンガ・ロア組)に加え、ヤング・バックス(マット・ジャクソン&ニック・ジャクソン組)。タイトルマッチが3Wayという変則ルールになることに関しては、どう思っているのでしょう?

EVIL:好みでいうと3Wayマッチは、歓迎できる試合形式とは言えないな。

SANADA:そこも同感です。試合する側もそうですし、観ている側もどこに注目して良いかが難しくなりますから。でも、今回のタイトル戦に限定すれば、3Wayになったことは、自分たちにとって好都合だったと思いますね。

EVIL:それは言えるな。ベルトも取り戻せるし、2連敗中のヤング・バックスを倒せるし。その点では一挙両得な試合だよ。

─では、対戦する2つのタッグチームについて。G.O.Dは、昨年のWORLD TAG LEAGUEで決勝を争った因縁の相手でもあります。

SANADA:その前のWORLD TAG LEAGUEでも決勝で当たってるんですよね。彼らに関しては、1年の間にタッグとしてのレベルが格段に上がっているという印象があって。

EVIL:タッグとしての方向性が、それだけ明確になってきたということなんだろうな。スピードだけではなく予測のつかないトリッキーな動きをみせるタマ・トンガに対し、真っ向勝負のパワーファイターであるタンガ・ロアという個性のバランスも、ますます良くなっていると思う。

─ちなみに、G.O.Dの2人で要注意と考える選手はどちら?

SANADA:興味があるという意味なら、タマ・トンガですね。個人的に2連敗している相手ということもありますし。レスラーとしても、闘っていて面白いですよ。こちらの予想を、うまいこと外すような闘い方をしてくるから。

EVIL:いわゆる、教科書通りの試合をしない。必ず、どこかで崩してくる。それを計算でやっているのか、それとも感覚だけでやっているのかはわからないが、確かに気になる相手ではある。

SANADA:ああいうレスラーは、ほかにはちょっといないですね。

─ではヤング・バックスは? 過去にIWGPタッグのベルトを奪われているという意味では、2人にとって苦手なタイプのタッグかなとも思えるのですが。

SANADA:苦手というか、闘う前と後で大きく印象が変わった相手ですね。実際に対戦するまでは、ただのトリックスターというか、騒がしいだけのタッグだと思っていたけど。

EVIL:手を合わせてみたら、実に基礎がしっかりできている連中だった。世界中、どこに行っても人気が高い理由がよくわかったよ。

SANADA:どんな相手とでも良い試合できますよね、彼らは。ここまでのリベンジという目的もあるけど、単純に再び闘ってみたい相手でもありますね。



タッグとシングル、両方のベルトを奪うことが2019年の目的

─最後に、一般メディア向けの話題として、タッグマッチ自体の魅力についても、話を聞いてみたくって。個々の実力はもちろんですが、EVIL&SANADA組というタッグに対して、2人は特にプライドを持っているんじゃないかと。

SANADA:実は、EVILと組むまで、タッグマッチにそこまでの思い入れが持てなかったんですよね。他団体にいた時代まで遡れば相性が良いパートナーもいたんだけど、EVILほどの存在には出逢えなかったですから。

EVIL:詳しく聞かせてほしいな。

SANADA:最初にも言ったんですけど、自分はこれまで、感覚頼りで闘うタイプだったんですよね。そこに対する危機感は持っていたんだけど、なかなか改善までには至らなくて。でも、EVILとタッグを組むことで、彼が自分の足りない部分を補ってくれただけではなく、シングルで闘う際のヒントを得ることもできたんです。大げさな話でなく、EVIL&SANADA組というタッグチームが、シングルプレーヤーのSANADAをも成長させてくれたと思っていますから。

EVIL:別におだてられたから言うわけじゃないが、俺もSANADAと組むことで、自分に足りない部分を補うことができたと思っている。タッグマッチの面白さは、やはり個々の能力プラスアルファの部分が引き出されることにあるから。ひとりでは考えつかないような発想も、2人でいると自然に生まれてくることもある。

─観客の立場から見ても、シングルとは大きく違う楽しみがあります。そもそも、タッグマッチってプロレスにしかない闘いといっても良いですし。その点でいえば、もっと注目されるべきなのかなとも。

SANADA:最近の(新日本の)タッグ戦線が、シングルに比べて今ひとつパッとしなかったのは、ハッキリ言えば良いチームがいなかったからだと思っていて。

EVIL:シングルでは上に行けないから、タッグを組んでごまかしてる、みたいな感じのチームが多かったんだよ。だが、俺たちは違う。

SANADA:もちろんタッグチームとしてのプライドもありますが、それと同じくらいシングルプレーヤーとして上を目指したいという気持ちも、互いに強い。そこが、他のチームと一緒にしてほしくはないところですよね。

EVIL:だからこそ、タッグで得た経験をシングルに活かしていくこともできるわけだな。まぁ、まずはタッグのベルトを奪還することからだよ。俺たちがチャンピオンになったら、2019年は、これまでになかったような素晴らしいタッグマッチを観ることができるぞ。いわゆるベルトの価値という意味でも、EVIL&SANADA組がIWGPヘビー級タッグのベルトを、シングル以上に重たいものにしてやろう。そのうえで、シングル王座も奪えば、文字通りIWGPの頂点に君臨することになるわけだから。

EVIL
通称“King of Darkness”。2015年10月、内藤哲也が連れてきた“パレハ”(仲間)として新日本プロレスに登場。“闇”を感じさせる風貌ながらも、確かなテクニックとパワーを駆使したファイトで着実に頭角をあらわす。16年にはNEVER無差別級王座を獲得。18年の東京ドーム大会では、SANADAをパートナーにIWGPタッグ王座を獲得した。

SANADA
2007年3月、全日本プロレスでデビュー。その後はアメリカの団体TNAを主戦場とし、14年には日本人初となるX DIVISION王座を獲得。16年から新日本プロレスに参戦し、L・I・Jに加入。18年にはIWGPタッグ王座獲得のほか、IWGPヘビー級王座への挑戦も実現した。


WRESTLE KINGDOM 13 in 東京ドーム
60分1本勝負
IWGPタッグ選手権試合 3Wayマッチ
タンガ・ロア+タマ・トンガ vs “キング・オブ・ダークネス”EVIL+SANADA vs ニック・ジャクソン+マット・ジャクソン 他
2019年1月4日(金)東京ドーム
OPEN 15:00 / START 17:00
https://www.wrestlekingdom.jp/



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