デサンティス氏は、これ以上ないほどトランプそっくりのクローンだった。彼は白人国家主義者とひそかに通じていた。支持者による人種差別的な狂暴な言動を糾弾するよう迫られると、彼はあいまいな態度でお茶を濁した。時には、彼自身も人種主義的な傾向をあらわにした。FOXニュースに出演した際、ギラム候補の前衛的な政策を「猿芝居」と言う言葉で表現した。この嘲弄的な表現は相当いただけなかったようで、FOXニュースでさえも彼にNGを出した。
当然ながら、トランプ大統領はデサンティス候補を全面的にサポートした。事実、トランプ大統領は2018年の選挙期間中に2度もデサンティス候補の応援演説を行っている。最初は2017年12月。この演説でデサンティス氏は、無名の議員から予備選挙戦の候補者へと変貌した。今年の夏の総選挙期間中には、トランプ大統領はデサンティス氏に関するツイートを投稿し、忠実なしもべとしての彼の姿勢をほめたたえた。「ロンは国境警備を強く支持している。犯罪には厳しく、減税には優しく、アメリカ軍と退役兵士を敬愛している。彼こそは偉大なる知事にふさわしい。私が全面的に信頼する人物だ」
・ドナルド・J・トランプのTwitter
ロンは国境警備を強く支持している。犯罪には厳しく、減税には優しく、アメリカ軍と退役兵士を敬愛している。彼こそは偉大なる知事にふさわしい。私が全面的に信頼する人物だ！
2018年6月22日午後8:58
大統領のお気に入りランクは低いかもしれないが、デサンティス氏のような候補者たちは、トランプ大統領からの支持を得るや、泣く子も黙る好戦的な、鼓動沸き立つナショナリズムの波に乗り、選挙当日に勝利を手にした。デサンティス氏の選挙チームは、彼がエアフォースワンの機内でトランプ大統領と並んで座っている写真を配布。あらゆる機会をとらえて、両者の結束を大々的に取り上げた。デサンティス氏はMAGA（Make America Great Again）の信仰者に呼びかけ、MAGA信仰者らも彼に応えた。トランプ大統領が2016年に行ったように、デサンティス氏もまず地方の自治体で大勝。主要都市や近郊でもなかなかの結果を出し、大金星を挙げた。
フロリダ市民はいま、MAGA信者の知事の手腕を、間近で目撃することとなる。
