20代を90年代の音楽とファッションが連動する一大ストリート・カルチャーの中に身を置いていたTOSHI-LOW。彼の音楽とファッションはどのように始まり、どのように変遷していったのだろうか。そして40代になった今、どういうファッションが好きなのだろうか。同時に、歳を重ねることによって、カッコをつけることの意味はどう変わっていって、40代の大人になって良かったことは何なのだろうか。TOSHI-LOWに音楽、ファッション、人生について語ってもらった。ー物心ついたときに好きだったファッションは?ファッションを一番最初に意識したのは小学校3年生のときのチェッカーズじゃないですかね(笑)。前髪を長くしようとか。チェック柄とか。洋服とリンクするという意味では。
ー中高生のときは?もうそこからはロック、パンクになっていくので。一番最初にジーンズを破いたときに、たまたま遊びに来たおばあちゃんから「破けてるじゃない?」って言われて、変なアップリケみたいなのをつけられて(笑)。
ーロックを好きになったときに最初に好きになったアイコン的存在は?もう断トツでジョニー・ロットンでしたね。うちの親父の古い背広をチョキチョキ切りだして、安全ピンをつけて、初めてそれをライブハウスに着て行ったら、「それ漫才師みたい」とか言われて、すごくショックを受けましたね(笑)。
(Photo = cherry chill will. Styling = Masahiro Ogura Hair & Make-up = Mikiko Kimura)ーそこからの変遷は?うちの地元は九州のTHE SWANKYSとかスパイキーな感じの初期パンクが強くて。それで高1のときに、TOK¥O $KUNXとかサイコビリーの波が来て。地元はもともとロカビリー土壌というか、ヤンキー土壌なので、そこがすんなり入って、みんなそういう格好になって。俺もドラゴンポマードを買って七三にしたりしてました。
ーそれでBRAHMANを始める頃には?
東京に来るじゃないですか。そうするとみんな半ズボンを履いて、スケボー持って、ネルシャツみたいな格好をしてる92~93年に当たるんですよ。そこでまたガラッとそういうふうに変わりましたね。半ズボン命みたいな。