故ドロレス・オリオーダン「音楽に救われた」46年の生涯

1995年、ベルギーの音楽フェスでステージに立つドロレス(Photo by Gie Knaeps/Getty Images)

1月第2週のドロレス・オリオーダンは機嫌よく見えた。同月12日、クランベリーズのフロントウーマンのオリオーダンと、長年のバンドメイトでギタリストのノエル・ホーガンは、3月に行うツアーのことや6年ぶりの新しいアルバム制作について電話で話していた。

「彼女は元気だった」とホーガン。「また集まって作業することについて話したよ」。その2日後、オリオーダンはクランベリーズの新作でレコーディングするつもりの新曲を幾つかホーガンにメールした。

悲しいことに、この計画は実現しなかった。1月15日の朝、宿泊していた英ロンドンのホテルで、既に息絶えたオリオーダンが発見されたのである。享年46歳。このニュース速報が出た時点で検死解剖と薬物検査の結果はまだ出ていなかったが、警察発表は「死因は特定できないが疑わしい点はない」だった(検死局によると、オリオーダンの検死は追加検査の結果を待って行うために4月3日に延期された)。

鋼ような強さを持った独特の声を持ち、私的なことも政治的なことも自在に歌詞に綴ったオリオーダンは、オルタナティヴ・ロック時代に最も勢いのあったスターの一人だった。そんなシンガーが迎えた最期はあまりにも衝撃的だ。「彼女の歌が持つ説得力は強烈だったが、それと同時に俺たち全員の脆さに語りかける繊細さも持ち合わせていた」というU2の公式コメントが彼女のシンガーとしての姿を伝えている。

Translated by Miki Nakayama

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