オバマ大統領は今回の大統領選を「国民としての基本的なあり方を問う選択」と呼んだ。
アメリカ合衆国初の黒人大統領となったバラク・オバマ大統領が2016年7月27日夜、民主党の全国党大会に登場した。前日は、ヒラリー・クリントンがアメリカ初の与党からの女性大統領候補に指名された歴史的な日だった。
「Yes, we can!」の大合唱の中ステージに現れたオバマ大統領はまず、彼の妻ミシェルと娘たちを称える言葉でスピーチを始めた。ミシェル・オバマもまた、週の初めにフィラデルフィアでの党大会で感動的なスピーチを披露した。
「私はこれまでにないほどアメリカの将来について楽観視している」とオバマ大統領は、自分自身が大統領になる直前に党大会で初めてスピーチした2004年の状況を念頭に、女性大統領が誕生しようとしている現在の歴史的瞬間を評した。
「これは普通の選挙ではない。政策の選挙でもない。国民としての基本的なあり方を問う選択であり、アメリカが偉大であり続けられるかどうかが問われている」。
アメリカ全土を回ってきたオバマ大統領は、「最も優先されるべきはアメリカにとって一番よいこととは何か、である」と、ドナルド・トランプ氏が掲げる「アメリカを再び偉大な国に(Make America Great Again)」のスローガンを非難した。
オバマ大統領とクリントン氏は、2008年の大統領予備選挙で党内最大のライバル同士として闘った。その時以来オバマ大統領は、クリントン氏の職務に対する素晴らしい倫理観と粘り強さに感服しているという。