不屈のエース・棚橋弘至がサンフランシスコで見た現実

Takuro Ueno | 2018/07/28 10:30

| 「G1 SPECIAL IN SAN FRANCISCO」の会場でインタビューに応じた新日本プロレスの棚橋弘至(Photo by OGATA) |



「G1 SPECIAL IN SAN FRANCISCO」の前日、Center by Designというイベントスペースにて「G1 SPECIAL SHOWCASE」が行われ、翌日の試合の調印式および記者会見の後、一部選手によるミート・アンド・グリートが催された。ミーグリには棚橋の他、ケニー・オメガ、内藤哲也、“ヤングバックス”マット・ジャクソン&ニック・ジャクソン、後藤洋央紀、石井智宏、KUSHIDA、柴田勝頼らが参加。

部屋や仕切りで分けられたスペースに各選手が配置され、ファンはチケットを持ってお目当ての選手の列に並ぶ。列の長さでいうと、一番人気はケニーで、その次はヤングバックス。三番目は内藤だ。現在の新日本プロレスの海外人気という点で、ケニーやヤングバックスの存在が想像以上に大きいことが分かる。「THE ELITE」「BULLET CLUB」のTシャツに身を包んだ多数のファンは、その流れで棚橋のブースにも次々とやって来る。棚橋は笑顔を絶やさず、ファン一人ひとりに優しく丁寧に対応する。海外人気を担うキーマンではないかもしれないが、新日本プロレスのブランドを背負ってきた男の人間力というか、器の大きさみたいなものをあらためて感じた。


Photo by OGATA


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7日の試合当日、「G1 SPECIAL IN SAN FRANCISCO」の会場となったCOW  PALACEはサンフランシスコの中心街からクルマで約30分ほどの距離にある。戦前の1941年に建てられたアリーナで、60年代のザ・ビートルズのUSツアーの会場の一つでもあったという。かつてはバスケットボール、アイスホッケーなどのスポーツの試合も盛んに行われていたようだが、現在は主にロデオ大会や催事などで使われている様子。


Photo by OGATA


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歴史のあるアリーナで開催されるこの日の興行。15時半の開演前には駐車場にファンの長蛇の行列ができた。ケニー・オメガのファンだというドレッドヘアの男性は、ストリートファイターのロゴを模したケニーのTシャツを着用。日本人選手では内藤が好きだと話してくれた。前日のミート・アンド・グリートで見かけた顔もけっこういる。客層的には、WWEよりもハードコアなプロレスファンが多い印象だ。


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新日本プロレスのハロルド・ジョージ・メイ代表取締役社長の調印式での言葉を引用すると、「プロレスの持つディープなパワー」に惹かれた彼らは、ショーアップされたエンターテインメントではなく、生々しくて緊張感のある「プロレス」を求めているのかもしれない。

実際、派手な舞台装置はほとんどない。ビジョンは花道に一つ設置されているだけで、あとはリング上を照らすスポットライトがあるのみ。つまり、普段我々が後楽園ホールなどで観戦している新日本プロレスの空気感が、そのままアメリカでも再現されているのだ。現地のファンの観戦スタイルも日本と同じである。 試合中は静かに座って集中しているが、ヒートアップするにつれて盛り上がり、スリーカウントでは一緒に声を出す。


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そんななか、棚橋弘至は全9試合中、第3試合に出場。KUSHIDAとのタッグで、BULLET CLUBのハングマン・ペイジ&マーティ・スカル組と対戦。対戦カードになかった田口隆祐も棚橋・KUSHIDAとともに登場し、タグチジャパンここにありをサンフランシスコのファンにアピール。


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棚橋的にはドラゴンスクリューやサンセットフリップ、スリングブレイドなど、スカルやペイジに対する攻めの見せ場はあったものの、膝へ受けたキックからのプランチャ失敗で、場外でダメージを受けている間、KUSHIDAがフォールされ試合には負けてしまった。試合後はノーコメントだったが、ローリングストーンの取材には特別に応じてくれた。

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