グランドサンが語る自分をさらけ出し音楽を作る理由、マイク・シノダから受け継がれた精神

ーグランジとラップが融合したような「Eulogy」ではネット社会やメンタルヘルスといった現代にはびこる問題が描かれています。どんな想いで書いた歌詞でしょう?

グランドサン:自分が抱えている悩みや恐怖に浸って、スピーディーに完成した曲です。ミュージシャンは様々なことを言われるので、「自己表現をやっても仕方ないのかな」と思う時もあるんですが、この曲はすごく多くの人に共感してもらえました。崖の上にある灯台にいるような感覚で「誰も聞いてないだろう」と思って書いた曲なのに、いろいろな船が灯台をめがけて近寄ってきてくれたような感覚がありました。



ー「Eulogy」だけでなく、多くの曲が同世代を中心に支持されていることについてはどう思っていますか?

グランドサン:僕の音楽には嘘がなくて、むき出しの真実が描かれているので、そこが受け入れてもらえている理由なのかもしれません。表層的で消費されていく音楽と、掘り下げることで結びつきが感じられる音楽には違いがあります。でも僕は両方の楽しみ方をしてもらいたいんですよね。運動をしながら音楽を聞きたい人もすべてを忘れてテンションを上げたい人もいる一方で、音楽に深い結びつきを求めてる人もいます。すべての欲求に応えられるような音楽が作れたらいいなと思っています。

ー『I Love You, I’m Trying』に収録されている「Half My Heart」の作曲・プロデュースは以前から関係性のあるマイク・シノダが手がけていますが、どんな経緯があったんでしょう?

グランドサン:単純に「一緒に曲を作りたい」っていう気持ちから始まりました。マイクは僕にとってのロールモデル。時代の代表者でもある影響力の大きいアーティストでありながら、ずっと好奇心や遊び心を失わない。彼の存在によって、僕をはじめとする下の世代にもずっと遊び心を忘れないという精神は受け継がれていますよね。



Rolling Stone Japan 編集部

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