安田レイが新作で描いた「愛の形」、10周年を経て刻んだ新たなスタート

─前にお話をうかがったとき(2021年10月)は久しぶりの有観客ライブを前に「ファンのみなさんのお顔を見て歌えるので、とにかく楽しみです」とおっしゃっていました。それから2年経ってどう変わりましたか?

去年、久しぶりにツアーをしたり、10周年ライブもあって、ずっと我慢していたものが大爆発したと思います。わたし自身もそうだし、ファンのみんなもずっと待ち続けてくれてたと思うし。久しぶりの再会で、やっぱりちょっと緊張している雰囲気があったんですよね。わたしも友達に久しぶりに会うときは緊張するので、すごく人間らしい空気感だなと思いました。わたしも最初は緊張していたし、「どうやって空白の数年間を埋めていこうかな」と思いながらでしたけど、いざ歌いはじめたらどんどん感覚を取り戻して、あっという間にあの日に戻れたんですよね。みんなと一緒に声が出せる、この当たり前がずっと当たり前であってほしいなって実感しながら歌いました。

─お客さんの前で歌うというのは、お友達に会ったりするのと意外に近いコミュニケーションなのかもしれませんね。友達と久々に会うと、最初はちょっと照れくさくて目を合わせなかったりするけど、気がついたら昨日も会ったみたいにワーワー盛り上がっている。

そうなんですよ。終わったころはみんなホッカホカみたいな(笑)。目が合わないって例えがまさにそうで、最初はちょっとみんな寒そうっていうか、ちょっと緊張してて「あ……」「きゃっ」みたいな(笑)。でもいつの間にかみんな手を上げて動いてるし、部屋の温度も上がってるし。「あーこれこれこれ! これよ! 久しぶり、みんなー!」みたいな気持ちになって。そのグラデーションがすごく面白いツアーでした。

─ブルーレイに入っているのは10周年のライブのほうですね。

「Turn the Page」は「未発表曲を1曲作りたいね」っていうことで作りはじめたんですけど、初披露なのにシングアロングのパートを作っちゃったんですよ。知らないメロを歌わせるという、なかなかの無茶振りをしてしまったんですけど(笑)、アンコールでもう完全に温まった状態だったので、みんなも「よくわかんないけどとにかく声出すよ!」みたいな感じで元気に歌ってくれました。2部制だったんですけど、1部を見てくれた人たちも何人かいて他のお客さんを引っ張ってくれたので、2部ではみんなさらに大きな声で歌ってくれました。

─お話を聞くだけで胸が温かくなります。

ん~! 本当、みんなの愛を感じます。

─それだけお客さんも安田さんの歌に元気をもらっているということだと思います。最後に安田さんのほうから何か言っておきたいことがあればお願いします。

ジャケット写真とMVの話してもいいですか? ポスターがめっちゃいいのでお見せしたいんですよ。ぜひ見てみてください(広げる)。



─わー、きれいですね。

あまりに植物がきれいに写っていて、一瞬AIに見えません(笑)? これ、西伊豆にある植物園の廃虚で撮ったんですよ。行ったことはなかったんですけど存在は知っていて、いつか撮影に使いたいなって前から思っていたんです。MVもここで撮影して、とてもいい映像が撮れたので、ぜひ観てほしいです。MVとジャケ写を同じ日に同じ場所で撮ったのは初めてだったから、すごくバタバタしましたけど。

─写真の具合もあるんでしょうが、なんだか神秘的に見えます。

生と死が共存しているんですよ。枯れている植物もあるし、誰も肥料もお水もあげていないのに、太陽の光だけで勝手に生えてすくすく成長している子もいる。そのバランスが『きみセカ』にも『Ray of Light』にもすごくリンクするなと思ったんです。



<リリース情報>


初回生産限定盤


通常盤初回仕様

安田レイ
New E.P.『Ray of Light』
2024年2月7日発売
【初回生産限定盤】
6,000円(税込)
Blu-ray付き二枚組、封入ポスター、豪華デジパック使用、フォトブックレット(16P)
【通常盤初回仕様】
1500円(税込)
アニメイラスト使用のワイドキャップステッカー仕様
https://reiyasuda.lnk.to/Pllk96

Rolling Stone Japan 編集部

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