テイト・マクレー、カナダのZ世代スターが語るTikTokセンセーションと次なるヒット

 
SNSにおける影響力、自分自身へのプレッシャー

マクレーがTikTokで「exes」のティザー映像を発表して以来、SNSを巧みに使いこなす彼女(7歳で自身のYouTubeチャンネルを立ち上げた)のファンたちは新曲のリリースを心待ちにしてきた。その動画は、TikTok上ではやくも1,390万回再生されている。「greedy」のティザー映像の再生回数は、リリース以来3,000万回を超える(※データは今年11月中旬時点のもの)。

「SNSは、いまの時代のアーティストに大きなメリットをもたらしてくれると思います。曲に対するオーディエンスの反応を直に見て、知ることができるのですから。私自身、こうしたことを13歳の頃からずっとやってきた気がします」とマクレーは言う。

現在マクレーと契約を結んでいるRCAレコードのデジタルマーケティングディレクターは、2020年の本誌の取材で次のように語っている。「マクレーは、いまを生きるひとりのティーンエイジャーとしてSNSプラットフォームをみごとに活用しているだけでなく、ファンの世界を垣間見るためのひとつの手段としてSNSを使いこなしています」。こうした賛辞は、SNSにおけるマクレーの影響力の大きさを裏打ちしていると言えるだろう。



「exes」は、強気でイキリ感満載のように聞えるかもしれないが、そうした態度は日常の自分とは正反対であるとマクレーは語る。この曲の主人公は、マクレーの別人格「タチアーナ」のような女性なのだ。もともとは冗談のつもりで命名したこのキャラクターは、いまでは別人モードに入ったマクレーを表すものとしてファンのあいだですっかり定着している。

「私自身はあまり社交的ではありませんし、典型的なカナダ人という感じです……みんなから好かれたいがために、時折自分を犠牲にしてしまうこともあります。ですから、『greedy』や『exes』といった曲を歌っているときは、他人の体を借りているような気がするんです」と彼女は言った。



「exes」のMVでは、「greedy」の振り付けを手がけたコレオグラファーのショーン・バンクヘッドとふたたびタッグを組んだ。数々のダンスオーディションで入賞したことに加えて、ダンス講師の母親を持つ彼女に振り付けとステージ上でのパフォーマンスのインスピレーション源はなにかと尋ねると、90年代のポップスターという答えが返ってきた。

「本当に、いつもブリトニー(・スピアーズ)のMVを観ています。彼女のようにオーディエンスを魅せられるアーティストは、後にも先にも存在しないと思うからです。MVであれダンスであれ、彼女はいつでも人を虜にしてきました」

「最大のプレッシャーは、私自身です」とマクレーは語る。「自分の曲を聴くときは、どんな批評家よりも厳しくなってしまうからです。あらゆることからプレッシャーを感じているような気がします……考えすぎてしまうと、いっそのこと、なにもしないほうがいいんじゃないかって思えてくるほど」

マクレーがプレッシャーに屈しなかったことに、私たちはただただ感謝するしかない。


『Think Later』ではライアン・テダーがエグゼクティブプロデューサーを担当。作詞/プロデューサーとしてエイミー・アレン(ハリー・スタイルズ、ジャスティン・ビーバー)、ジャスパー・ハリス(ドージャ・キャット、ポスト・マローン)、グレッグ・カースティン(ピンク、アデル)、イライヤ(エリー・ゴールディング、サム・スミス)、サヴァン・コテカ(アリアナ・グランデ、ザ・ウィーケンド)という錚々たるメンバーを交え制作された

From Rolling Stone US.




テイト・マクレー
『Think Later』
配信リンク:https://TateMcRae.lnk.to/ThinkLaterJPN

Translated by Shoko Natori

 
 
 
 

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