―では、オムニバス的な曲の中からいくつか訊かせてください。リード曲「モノクロスカイ」はすごくスリリングでカッコイイですね。どんなときにできた曲ですか。
「モノクロスカイ」は、フィクションの世界のイメージはありつつも、じつは今の世の中をちょっと反映してる部分もあるんです。今、白と黒ってもうはっきり分かれているじゃないですか? 世の中の風潮として分断されていて、ジェンダー問題、紛争、コロナのときはマスクを着ける着けないでお互いを攻撃しちゃってるようなこともあったり。普通の生活をしていてもみんながそういう状態にさらされているなって思うと、まさに今「モノクロスカイ」っていう世界になってるんだなっていう感覚があるんですよね。僕自身は白と黒の間にあるグレーなところ、お互いが歩み寄ったり交わるところにすごく人間の知恵や美しさみがあると信じているので、それを曲を通して表現できないかなと思って作ったのがこの曲です。
―最後の「眠りの花」は、エレクトロニカとアコースティックの融合による幻想的な曲で余韻を感じながらアルバムを聴き終えることができます。
「眠りの花」は、20代前半ぐらいに作った曲が元になってます。それもあって、ちょっと若気の至りだなとか、若いときのセンシティブないろんなものが凝縮されている曲だったので、今の僕の歌としてアルバムに入れるか最後まで悩んだ曲ではあるんです。それこそ1stで好きになってくださったファンの人にこの曲を受け入れてもらえるのかっていう気持ちもあったんですけど、実際自分はそんなに変わってなかったなっていうことに気づいたんですね。みんな自覚があると思うんですけど、大人になったら余裕ができるとか、若いときに想像していたかっこいい大人に今の自分がなれてるかというと、気がついたら若いときからあんまり変わってないよなっていう感じがあると思うんです。大人になることは、もっともっと生々しくて、ダサくてかっこ悪いもんだなっていうのを自分で今感じているところも、ちゃんと『BLACK WINE』というアルバムに、しかも一番最後に入れたかったっていうのがありますね。
―リリースパーティーが2024年1月27日に東京・南青山の「月見ル君想フ」で行われますが、2024年は他にもライブ活動を予定していますか。リリースパーティーは、当然2ndアルバムの曲が中心になりますし、人数も多いので、アルバム曲を再現できるようにやっていきたいなと思ってます。日本でもライブもやりたい気持ちもありつつ、自分の曲を聴いてくださってる国にやっぱり行って演奏したい気持ちもあるので、現時点では2月にスイス、7月にはハンガリーの音楽フェスに出演することが決まっています。リスナー層の多い、欧州と南米は特に今後もリーチしていきたいエリアですね。日本と海外、うまくバランス取りながら来年からも活動していきたいと思っています。
<リリース情報>HANCE『BLACK WINE』2023年12月13日DIGITAL RELEASE
=収録楽曲=
1. BLACK WORLD
2. モノクロスカイ
3. Dancing in the moonlight
4. 螺旋
5. シャレード
6. 或る人
7. left
8. 炎心
9. 十字星
10. シャーロックの月
11. snow sonnet
12. 眠りの花
ストリーミング&ダウンロードはこちら
https://linkco.re/bdmfvtBH<ライブ情報>HANCE〜Premium LIVE in Tokyo2024年1月27日(土)東京・月見ル君想フ
OPEN 18:00〜(メンバーシップクラブ会員)18:15〜(一般客)
START 一部 18:30〜 / 二部 19:25〜
チケット:7000円
チケットはこちら
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