NOAが語る第二章のはじまり、もどかしさや駆け引きを描いた新曲

―他にコラボしてみたいアーティストはいますか?

NOA:正直めちゃくちゃたくさんいます。来日公演に足を運んだことがきっかけで仲良くさせていただいている海外のアーティストもたくさんいて。今年、Valleyっていうカナダのバンドの来日公演にも行って、仲良くなって、「今度一緒に何か作りたいね」っていう話をしているので、形にしたいなって思っています。

―さっき、「最近ギターがメインの楽曲をよく聞いている」と言ってましたが、ヘビーローテーションしてる曲というと?

NOA:(スマホを取り出して)最近だと、トロイ・シヴァンの「In My Room」がめちゃくちゃ好きです。今の季節にぴったりだなと思って、一日一回は聴いています。どの時間に聴いても気持ちいいんですよね。あと、starfallっていうアーティストの「tied up」。この曲もさっきお話したbixbyと近い感じのギターサウンドで好きです。





―リスナーとしてのそういう体験が曲作りのインスピレーションに繋がることも多いのでしょうか?

NOA:かなりありますね。「この曲めっちゃいい!」っていう感覚によって曲を作りたいというエンジンがかかります。曲との出会いによって、自分も新しいタイプの曲を作りたくなることが多いので、曲を聴いた時の興奮は大事にしています。

―曲作りのアイディアが湧かない時はどうやって解消するんですか?

NOA:新たな曲を探したり、インスピレーションを受けた曲をまた聴いて、最初にその曲を聴いた時の興奮を思い出したり。何も考えずにドライブして、ずっと曲を流してみることもありますね。でも最近は頑張って一度音楽から離れることもやってます。イヤホンを持ってない時はないですし、移動時も常に音楽を聴いている状態だったんですが、たまに離れたくなることがあって。そこで無理に音楽を聴くと嫌いになっちゃうかもしれないので、そうならないように最近は気をつけています。

―曲を聴くと構造とかと向き合い始めて制作スイッチが入ってしまいそうですよね。

NOA:そうなんです。例えば気分転換に絵を描いたりドライブしたとしても、曲を聴いていると「こういう曲書きたいな」とか「こういう歌詞かっこいいな」って思って仕事に繋がっちゃう。リフレッシュができないので、そのバランスが難しいなって最近感じています。今の自分の課題かもしれないです。

―なるほど。「between」は2019年頃のトラックがベースになっているとのことですが、ストックは結構あるんですか?

NOA:そうですね。でも、「between」のトラックはもう使わないだろうものとして置いてあったんですよね。でも、「2ステップの曲が作りたいな」と思った時に、「そういえばあのトラックがあるな」と思い出して聴き直したら、「ハマるかも」と思って使いました。今後もそういう風に出していく曲があるかもしれないです。僕は良くも悪くもフルで曲を作ってなくて、サビまでとかイントロだけみたいなトラックがかなりあるんですよね。

―そのストックは定期的に見直してるんですか?

NOA:そうですね。定期的に見直して、よく消してますね(笑)。「なんでこんなの作ったんだろう?」って思うものが結構あるんですよね。「当時はこういうのにハマってたんだろうな」って思ったり。たまに「こういうアプローチに変えれば活かせるかも」って思うものもあるので、最近はストックはちゃんと活かそうとは思ってます。

Rolling Stone Japan 編集部

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