ザ・クロマニヨンズ、待望のライブハウスで作った「宇宙で一番すげえ夜」

ザ・クロマニヨンズ(Photo by 柴田恵理)

ザ・クロマニヨンズが、ライブハウスツアー「ザ・クロマニヨンズ ツアー 月へひととび」の東京公演を2023年10月3日(火)、恵比寿LIQUIDROOMで行った。

【画像】ザ・クロマニヨンズのロックンロールショー(全8枚)

ライブハウスでのワンマンライブは2019年の「ザ・クロマニヨンズツアーPUNCH 2019-2020」以来ということもあり、9月4日(月)の山梨 甲府CONVICTIONから始まった13公演のチケットは、全公演即日ソールドアウト。いかにライブハウスで体感するザ・クロマニヨンズのロックンロールをファンが待ち望んでいるかがよくわかる。また、アルバムリリース後のレコ発ツアーではないこともあり、どんな曲が飛び出すのか期待に胸が高鳴った。

この日も、歴代のザ・クロマニヨンズツアーTシャツを着たファンたちでフロアはギッシリと埋め尽くされていた。スタッフの「東京のクレイジー・ロッケンロール・ピープルのみなさん! 心の準備はいいですか!? 狂喜乱舞の名のもとに、今夜は爆音を響かせる。月に向かって、爆ぜろ、ぶっ飛べ、ぶっとばせ! 紹介します、ザ・クロマニヨンズです!」との開演を告げる煽りから、月へのロケット発射を思わせるアナウンスに続きスペーシーなSEが流れ出すと、大きな手拍子に迎えられて甲本ヒロト(Vo)、真島昌利(Gt)、小林勝(Ba)、桐田勝治(Dr)の4人がステージに登場。「オーライ! ロッケンロール!」と、ヒロトの掛け声でライブは「キラービー」でスタートした。

爆音に乗せて〈ブーン ブーン ブブーンブーン ブーン ブブーン〉と歌う、1stアルバム『ザ・クロマニヨンズ』の1曲目を飾った曲をオープニングに持ってくるところに、特別なライブであることが感じられる。最新アルバム『MOUNTAIN BANANA』からの「ランラン」では、切れ味鋭いバンドのブレイクに体が疼く。片足をモニタースピーカーに乗せてフロアに身を乗り出しながら歌うヒロトにフロアから一斉に手が伸ばされ、「暴走ジェリーロック」ではタイトルを叫ぶサビでヒロトがマイクを向けると拳が上がる等、ライブ開始後10分ほどで会場は一体となっている。まさに大型バイクのごとく爆音を鳴らす演奏が痛快な「オートバイと皮ジャンパーとカレー」まで4曲を突っ走ると、最初のMCへ。



「ありがとう! よく来てくれました。アホみたいに騒いで帰ってくれ! 宇宙で一番すげえ夜だから! 最後まで楽しんで行ってくれよな!」(ヒロト)

グッとBPMを落としてのポップチューン「キスまでいける」では、珍しく間奏明けの歌い出しを間違えたヒロトの苦笑いにも、オーディエンスは大盛り上がり。「“月へひととびツアー”へようこそ!」のセリフから「ムーンベイビー」へ。小林の太くて強烈なベース、桐田のタイトなドラムが重たく地を張って体を揺らす。オブリガードを入れながらのバッキングを聴かせていた真島の、この日初めてのギターソロがブルージーに決まると大歓声が起こった。「I LOVE YOU」と歌うと「COME ON BABY」と返すオーディエンスとのコール&レスポンスも息ピッタリだ。

Rolling Stone Japan 編集部

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