ROTH BART BARON × Safeplanet 日本とタイ「孤高のバンド」が語り合うコラボの裏側

 
インディー精神と音楽に対する純粋さ

ー「BEAR NIGHT 4」で、Safeplanetはフロントアクトを務めただけではなくロットと「BLOW」を共演しました。一緒に演奏してみていかがでした?

Yii:これまで日比谷の野音にどんなバンドが出ていたのか調べてみたら、X-JAPANとかすごいバンドが出ていることを知って緊張しました(笑)。演奏してみたら機材も音も良かったし、ロットとの共演ではバックアップしてくれたミュージシャンの演奏もうまくて楽しかったです。

三船:ライブで別のバンドと共演するのも、この曲を演奏するのも初めてだったので、いろんな気持ちが錯綜して頭の中はカオスでしたけど(笑)、すごく刺激的な演奏でしたね。

Alien:でも、リハーサルを1回やっただけで、あれだけの演奏ができるなんてすごいと思った。

三船:サポートしてくれるバンド・メンバーはみんな素晴らしいミュージシャンで、いつも彼らには助けられています。そういえば、バンド・メンバーで通し練習をやっていた時に、Safeplanetがアレンジしたデモテープが届いて、それをメンバー全員で聴いたんです。そしたら、「すごい! 全然違う曲になったね」ってみんなが驚いて。その時に「これは良い曲になるな」って確信しました。

Alien:よかった!(笑)。レコーディングの時、三船さんもメンバーもみんな情熱的に曲に取り組んでいて、その熱が伝わってきたんです。だから僕らもすごくやる気が出ました。


「BEAR NIGHT 4」(今年7月16日、東京・日比谷公園野外大音楽堂にて開催)のアフタームービー

ーロットもSafeplanetも、自分たちが自由に創作できる場所を作り上げてきたバンドだと思います。どちらもメジャーなバンドに負けないくらいに幅広い活動をしながら、デビュー以来インディーで活動を続けている。自分たちの手で何かを作りあげる、というインディー精神は大切にしていますか?

三船:日本だと、社会が理想にしているものに自分を合わせないと認められない。それを取っ払って、自分の音楽を鳴らすっていうミュージシャンは絶滅危惧種になっていて、口では言うけど実際にできている人はほとんどいない。そんななかで、僕らは同じことを考えている仲間を集めて、自分たちがやりたい音楽、やりたいことができる場所を作り上げてきた。それが結果的にインディーということになったんじゃないかなって思います。

Alien:僕たちは一度もレコード会社に所属したことがないんです。音楽のクオリティを最優先に考えているから、3人で物事を決めていきたい。クオリティがよければ、みんな聴いてくれると思うんですよね。これまでにレコード会社に入る機会もあったけど、レコード会社のクリエイティブ面のクオリティが信頼できないと難しくて、今まで信頼できるレコード会社と出会ってないんです。それに契約するとお金をいっぱい取られるし(笑)。

三船:確かに(笑)。メジャーにはメジャーの良いところもあるんだろうけど、インディーで良かったなって思える瞬間は、仲間と「BEAR NIGHT」みたいなイベントをやれた時とか、Safeplanetとこうやってコラボレートできた時ですね。それは企業から売れるために提案されたアイデアではなく、自分たちが作りたいってことを実現したわけだから。




「BEAR NIGHT 4」にて、ROTH BART BARON × Safeplanetの共演(Photo by Daiki Miura @shotby_dm)

Yii:ファンと一緒に企画した自主イベントを、日比谷の野音でやるなんてすごいです。ファンに愛されているなって思いました。

三船:PALACE(ロットがファンと作り上げたコミュニティ)のみんなと交流していると、みんな楽しいことをやりたいと思っていることがわかるんですよ。単純なことだけど、人は楽しいことをやれば嬉しい。でも、多くの人たちは、その単純なことを犠牲にして生きているんですよね。僕はそれが我慢できなくて社会から飛び出して音楽を作っている。それはSafeplanetも同じだと思うんですよね。

Doi:三船さんとバンド・メンバーはどんな大変な時でも、すごく楽しそうに仕事をやっている(笑)。それがとても印象的で、自分もそれくらい楽しみにながら仕事をやりたいなって思いました。

三船:Safeplanetとのコラボレートは本当に楽しかったよ! PALACEのプロジェクトも、アーティストとのコラボレートも、いろんな価値観や美意識に出会えるのが刺激的で、毎回いろんなものを受け取ることができるんです。

ー今回、Safeplanetからはどんなものを受け取りました?

三船:音楽に対する純粋さ、ピュアネスかな。彼らは常に音楽のことを考えているし、大きな目線で今何が必要なのか考えてる。この間、「BLOW」のミュージックビデオを撮りにタイに行った時、Aが「SafeplanetのTシャツを着ている人を見かけたら絶対話しかける」って言ってたんです。彼らは自分たちをサポートしてくれている。そのことに対するリスペクトを惜しまないって。それを聞いて電撃が走ったんです。そういう気持ちって、僕がPALACEでやっていることと近い。これからも、自分たちの活動を支えてくれる人たちへのリスペクトを大切にしなきゃなって改めて思いましたね。




ROTH BART BARON
「BLOW feat. Safeplanet」
配信:https://rothbartbaron.lnk.to/BLOW


ROTH BART BARON
『8』
2023年10月18日リリース
※LP / ZINE”BEAR MAG vol.3~PHOTO BOOK":11月8日(水)リリース
予約:https://rothbartbaron.lnk.to/8_RBB

ROTH BART BARON TOUR 2023-2024 『8』
2023年11月4日(土)宮城・仙台 darwin
2023年11月12日(日)京都・Club METRO
2023年11月18日(土)石川・金沢 DOUBLE
2023年11月19日(日)静岡・浜松 space-K
2023年11月21日(火)東京・下北沢 ADRIFT
2024年2月4日(日)愛知・今池 THE BOTTOM LINE
2024年2月11日(日)熊本・早川倉庫
2024年2月12日(祝・月)福岡 BEAT STATION
2024年2月18日(日)大阪・心斎橋 BIGCAT
2024年3月1日(金)北海道・札幌 cube garden
2024年3月2日(土)北海道・札幌 モエレ沼公園 ガラスのピラミッド
2024年3月3日(日)北海道・札幌 モエレ沼公園 ガラスのピラミッド *三船SOLO
2024年3月17日(日)東京・渋谷 Spotify O-EAST
ツアー詳細:https://linktr.ee/rothbart%20baron

 
 
 
 

RECOMMENDEDおすすめの記事


 

RELATED関連する記事

 

MOST VIEWED人気の記事

 

Current ISSUE