UMIが語るピースフルなR&B、自然との共存、日米のルーツを行き来する感覚

2つのルーツを行き来するような感覚

ーよりパーソナルなコミュニティについて伺いたいのですが、あなたはブラックもしくは日本人に属していると感じたことはありますか?

UMI:いつも、その狭間を行ったり来たりしているような感覚がある。それはミックスとして生まれたからこその経験なのかもしれない。「私が属する場所はどこ?」と思ってたけど、属するべき箱なんてないって今は気づいた。

ーどこにも属さずに、自分の場所を確立するというバランスを見つけたことは、作品にも影響していると思いますか?

UMI:このアルバムを聴いたらわかるように、どのジャンルとも言い表せないと思う。一方で、私自身はブラックの血を引いて、ブラックコミュニティで演奏して育った影響が音楽にありありと見えるの。ゴスペルから参照したメロディを音楽に使っているとき、ブラックとしての私がいると感じる。かたや、ディティールへのこだわりに対しては、日本人のコミュニティで育ち、日本の芸術に触れてきたことが反映されている。そのことは私のR&Bへのアプローチをとてもユニークなものにしていると思う。最近、「ここには日本人の私がいる」って感じることがあって、その感覚って光栄なことだよね。


UMI初来日ライブの様子


宇多田ヒカル「First Love」のカバー

ーあなたのインスピレーションの起源を、ライブで体感することはできますか?

UMI:ライブは演劇のスタイルで、過去から今に至る私の旅路を描いている。あるとき気づいたのは、一定の時間が経つと、みんなスマホに集中してショーを観なくなるっていうこと。それはきっと、みんな似たようなタイプのショーをしているからだと思う。その話でいうと、FKAツイッグスのパフォーマンスには大きな刺激を受けた。ただマイクを握って歌うだけじゃなくて、もっと他にできることがあるんだなって。彼女のパフォーマンスがアイディアの種になったの。

ショーに来てくれたみんなに、何かを感じ取ってもらいたいという深い願いもあって。私たちは自然の一部であり、深くつながり合うことができると思い出してもらうことに、私はとてつもない情熱を注いでいる。

From Rolling Stone US.




Photo by Ryusei Sabi

UMI
「happy im」
配信リンク:https://UMI.lnk.to/happyimJP


SUMMER SONIC EXTRA(単独公演)
8月17日(木)東京・代官山SPACE ODD *SOLD OUT
詳細:https://www.creativeman.co.jp/event/umi-ssextra/

SUMMER SONIC 2023
2023年8月19日(土)、20日(日)
千葉 ZOZOマリンスタジアム&幕張メッセ / 大阪 舞洲SONIC PARK(舞洲スポーツアイランド)
※UMIは8月19日(土)東京会場、20日(日)大阪会場に出演
公式サイト:https://www.summersonic.com/

Translated by Natsumi Ueda

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