aespaが2日間で94000人を動員、海外アーティスト最速の東京ドーム公演を完遂

KARINAのソロ曲「Menagerie」と「Illusion」ではae-aespaが登場し、ツアータイトル「HYPER LINE」を象徴するリアルのaespaとの“SYNK”を見せた。「Menagerie」は、KARINA自身が作詞に挑戦した楽曲。前半では“もうひとりのKARINA”を生身のダンサーが演じるが、後半にはそれがae-KARINAに代わり、“SYNK”したパフォーマンスを体現。「Illusion」ではまず、透明なOLEDモニターに映し出されたCGのメタバース世界と“SYNK”。そしてae-aespaとaespaが完全に“SYNK”したダンスを見せる後半では新感覚が体験できる。巨大なモニターに映し出されるae-aespaとリフトアップしたムービングステージで踊るaespaは、東京ドームだからこその大迫力。エンタテインメントの新しい可能性を感じさせるパフォーマンスに会場の熱が上がったのが感じられた。

GISELLEが「ただいま~」と挨拶をして、「東京ドームでの単独公演は初めてですが、こんなに多くのMYと一緒にいられてうれしいです」と言うと、WINTERが「みんなMYのおかげです。ありがとうございます」と感謝を伝える。そして、「もっと近くに行きますよ~」と言うと、ムービングステージがゆっくりと移動して、バックステージへ。近くなったスタンド席からの大歓声を受けて、BoAがプロデュースしたSESのヒット曲「Dreams Come True」をキュートに歌った。

GISELLEは、東京ドーム公演のために日本語の自作曲「Keep Goin’」をソロ曲として用意してきてくれた。「MYのために書いた」という新曲にはファンも驚いたが、GISELLEだけでなく、WINTERもソロ曲を変えてきた。カラフルな映像と共にキュートに歌いだしたのは、事務所の先輩BoAの「Shine We Are!」。ツアーではバラード曲をしっとり歌い上げていただけに、そのギャップに会場もざわついた。こうしてソロを見ると、グループとしての魅力や、メタバースグループとしての面白さもさるものながら、歌、ダンス、ラップ、ビジュアルのすべてが揃ったメンバーたちがちが集まったグループであることを実感する。しかし、MCでは年相応のかわいらしさがあふれ出し、そのギャップにもやられてしまう。aespaにはたった4人で、この東京ドームを制圧してしまう魅力とパワーがある。


aespa(Photo by 上飯坂一)

その後の「Hot Air Balloon」では、かわいいウサギ、ネコ、サル、ニンジンのバルーン人形が登場し、「YEPPI YEPPI」までメルヘンの世界に。日本初披露の「Hold On Tight」は映画「テトリス」のOST曲で、ロシア民謡をEDMにアレンジしている。ムービングステージで東京ドームをダンスフロアに変えながらバックステージまで移動すると、日本初パフォーマンスとなる最新ミニアルバム『MY WORLD』のタイトル曲「Spicy」で、この日一番大きな歓声とコールが上がった。そして夏らしいトロピカルなムードあふれる「YOLO」では2手に別れてトロッコに乗り込み、スタンド席の近くを回った。

NINGNINGのソロ曲「Wake up」からが、ラストスパート。セクシーな「Wake up」でNINGNINGは、aespaのメインボーカルらしい圧倒的な歌唱力に、ラップにダンスと多彩な彼女の魅力を余すことなく発揮した。そして「Salty & Sweet」からは再び巨大なae-aespaが登場し、ロックバンドアレンジになった「Next Level」、そしてWINTERとNINGNINGの力強い歌声が映えるデビュー曲「Black Mamba」とaespaのメタバースな世界観を体感できる代表曲で熱狂の渦を巻き起こした中、本編を終えた。

Rolling Stone Japan 編集部

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