ライブのスタートは、高速スラップにツインギターメロが、たたみかける生演奏でのインストを初披露し、アルバムの曲順通り「レプリカ」で幕開け。シリアスなテーマを、緊張感と、爆発的な演奏力で表現し、早くも会場を起爆する。続く「The Come Up Chapter 」で、ツインギターの疾走感と、ギターソロで観客をけん引したところで、マイクパフォーマー:アンジェリーナ1/3(以降 アンジー)がご挨拶。「ついにアルバム全曲演奏する日がきましたよ。ムズいんだわ、アルバムが」。リーダー・BassのF チョッパー KOGA(以降 KOGA)も続き、「ガチャリックスピンってジャンル分けしづらいバンドだと思うんですよ。いろんなジャンルのものをやるし、ガチャリックスピンというのが1コのジャンルだと思っていて、そういう意味では、このアルバムを聴いていても、いくつものバンドがいるようなアルバムになったんじゃないかなと思って、それをさらに超えたライブに今日したいと思います」。
KOGAの意気込みから、3曲目「カチカチ山」を披露。アルバムのリードナンバーでもあるこの曲は、語りかける様なアンジーのスポークンボーカルが忠実に再現され、観客を昔ばなしと現代の社会風刺の不思議な感覚に連れて行く。続く「rabbithole」では、アンジーとはな(G&Vo)のツインボーカルで聴かせ、アンジー熱唱のロックバラード「ロンリーマート」、はなとオレオレオナ(Key)のツインボーカル、更にアンジーのラップが絶妙に絡み合う「KIRAKIRAI」、そしてアンジーの心情が爆発する、亡き父を歌った「Voice」を初披露。ギタリスト・大村孝佳提供、プレイヤー泣かせの激ムズなハードチューン「Live Every Moment~ヒトヨバナ~」が続き、客席をヒートアップさせる。また、こちらも初演奏となる「ナンマイダ」では、はな(G&Vo)とTOMO-ZO(G)光線銃を使ったパフォーマンスなど楽しい演出が、盛りだくさん。そして、観客を暴れさせるために作った曲といわれ、強烈なグルーブを放つアルバムのクロージングナンバー「リバースサイコロジー」まで圧巻のパフォーマンスで一気にたたみかけ、アルバム「W」の世界観を集まったファンたちと共有した。