BABYMETAL、新たな旅の「はじまり」を目撃

BABYMETAL(Photo by Taku Fujii)

今年1月に開催された『BABYMETAL RETURNS - THE OTHER ONE -』にてライブ活動を再開させたBABYMETALが、『BABYMETAL BEGINS - THE OTHER ONE -』と題したワンマンライブを4月1日、2日にぴあアリーナMMにて開催した。

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ライブ直前の3月24日にコンセプトアルバム『THE OTHER ONE』をリリースしたことを受け行われた今回のライブは、1日公演を「BLACK NIGHT」、2日公演を「CLEAR NIGHT」と銘打って実施。中でも4月1日はBABYMETALにとって“FOX DAY”と呼ばれる重要な日でもあるだけに、どんな“お告げ”があるのか早くから注目が寄せられていた。本稿では4月1日の「BLACK NIGHT」公演について記す。

定刻を過ぎた頃に会場が突如暗転すると、オーディエンスの歓声もひときわ大きくなる。レーザーとスモークが幻想的な世界観を作り上げる中、ステージ上に2つの棺が登場。その中からSU-METAL(Vocal, Dance)とMOAMETAL(Scream, Dance)が姿を現し、前回のライブ『BABYMETAL RETURNS - THE OTHER ONE -』のエンディングを飾った「THE LEGEND」からライブはスタートする。この演出含め、どこか前回の公演の続きを見るようでもあり、かつライブに棺が登場する公演はBABYMETALにとって重要なタイミングになることも多いため、この日は我々が想像する以上に特別な1日になることは想像に難しくなかった。ステージ両サイドで神バンドが重厚でドラマチックなサウンドを奏でるのに合わせ、SU-METALとMOAMETALは妖艶さが伝わるダンスとともにエモーショナルな歌声を響かせていく。


Photo by Taku Fujii

荘厳なオープニングに続き、「メギツネ」「ギミチョコ!!」ではアベンジャーズが加わった3人編成でのパフォーマンスに突入。前者では曲中盤にSU-METALが観客にハンドクラップを求め一体感を高め、後者ではSU-METALやMOAMETALの表情から自然と笑みが溢れるなど、さまざまな側面からこのステージを満喫している様子が伺えた。


Photo by Taku Fujii

そして、「MAYA」からはライブ初披露となる新曲ブロックへと移る。ヘヴィなバンドサウンドと機械的なエレクトロサウンドが融合することで生まれるカオティックなアンサンブル、その演奏に合わせて激しく点滅する照明によって生み出されるメンバーのシルエット……楽曲が放つカッコよさも去ることながら、メンバーの佇まいもいつも以上にクールさが際立つもので、改めて『THE OTHER ONE』で紡がれるパラレルワールドの数々にこうした側面が色濃く表れているのだろうかと、想像を巡らせる。プログメタル的複雑かつ難解なアレンジを用いた「Mirror Mirror」ではそのタイトルどおり、背景のLEDスクリーンを通じて左右対称の映像で独特の世界観を作り上げたり、ドラマチックさが濃厚な「Time Wave」ではダンスのシンクロ度の高さやSU-METALの圧倒的なボーカル力を堪能できたりと、音/照明/映像/パフォーマンスが一体となって曲ごとに異なる世界を構築。



ステージから一瞬たりとも目が離せずにいると、続く「KARATE」では前回の『BABYMETAL RETURNS - THE OTHER ONE -』にも登場した、BABYMETALと瓜二つの姿をした3人組が姿を現し、バーチャルワールド「METALVERSE」を通じた特殊な世界が展開されていく。過去のBABYMETAL、パラレルワールドのBABYMETAL、そして今目の前に存在するBABYMETAL……脳内がバグを起こしそうになるが、以降も「Believing」「METALIZM」と『THE OTHER ONE』を軸にしたパラレルワールドが、目の前で次々と繰り広げらていく。


Photo by Takeshi Yao

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