若い女性を「性奴隷」に勧誘したカルト団体元幹部、2年の服役を終え釈放 米

2018年、法廷を後にするアリソン・マック被告(JEMAL COUNTESS/GETTY IMAGES)

TVドラマ『ヤング・スーパーマン』の元出演者で、秘密組織「ネクセウム」で若い女性を「奴隷」として勧誘していた罪で懲役3年の刑を言い渡されたアリソン・マックが、2年の服役を終えて今月連邦刑務所から釈放された。

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連邦刑務所局のwebサイトによると、マックは7月3日(月)に釈放された。裁判では懲役17年を求刑されていたが、恐喝容疑で有罪を認め、ネクセウムの指導者キース・ラニエールに関する証拠を検察に提供したため、減刑された。

マックは2018年にブルックリンで逮捕され、当初は性的人身売買罪、性的人身売買共謀罪、強制労働共謀罪で起訴された。ネクセウム――自己啓発グループとマルチマーケティング団体を自称していたが、周りからは「セックスカルト」とみなされていた――のNo.2だったマックはネクセウム内の秘密組織DOSの「主人」を務め、「女性の啓発グループ」を歌う組織に女性たちを勧誘していたとみられる。

だが検察の主張によれば、DOSのメンバー(通称「奴隷」)はマックとラニエールのイニシャルの焼き印を押され、グループへの忠誠を証明するためにラニエールと性的関係を持つことを義務付けられた。マックをはじめとする他の「主人」は、勧誘者の入会を認める代わりに、ヌード画像や猥褻な動画を「担保」として提供するよう強制していた。

ネクセウムの犠牲者の1人、女優のジェシカ・ジョーンは、2021年にマックの量刑判決の際に声明文を読み上げたことで有名だ。彼女はマックを「女性の姿をした悪魔」と呼び、「私を手なずけて『性奴隷』にした」と述べた。また「アリソン・マックとキース・ラニエールは、私が今まで出会った中でも最悪の邪悪なモンスターです。彼女は獲物を追いかける捕食動物のように、私の後を付け回しました」とも語った。

ローリングストーン誌がコメントを求めたところ、ジョーンはマックの早期釈放が「不快」だと述べたが、ラニエールの右腕に対する感情はいくぶん和らいだそうだ。「私は楽観主義者ですから、人は変れると信じています」と本人。「彼女が変わったとは言いませんが、そういう可能性に制限を設けるつもりもありません。自分にとっては、私を傷つけた人を許すことがとても大事なんです。いつまでも縛られていては、私自身の成長や癒しを妨げるだけですから」。

Akiko Kato

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