ジョン・レノンの未完成作品が有力か、ポール・マッカートニーがAI使用し最後のビートルズ作品制作

マッカートニーが「最後のビートルズ作品」と呼ぶ楽曲の制作は、「AIを使ってジョンの声を取り出し、ノイズを取り除いてきれいにした。後はいつも通りミキシング……素晴らしくもあれば恐ろしくもある――最終的にどうなるかは見てみないとね」。

マッカートニーいわく、楽曲は「年内中にリリース」予定だそうだが、具体的な日付は明らかにされなかった。タイトルも未定だが、1978年にレノンが手がけた黙示録的な未完成作品「Now and Then」と考えてほぼ間違いないだろう。

この曲は、レノンが1980年に亡くなる直前にカセットに吹き込まれた作品のひとつ。90年代にオノ・ヨーコがマッカートニーにテープを託し、そのうちの2曲――「フリー・アズ・ア・バード」と「レアル・ラヴ」――がマッカートニー、ハリスン、スター、プロデューサーのジェフ・リンによって復活し、「再結成作品」として『ザ・ビートルズ・アンソロジー』コンピレーションに収録された。当時は「Now and Then」も制作候補にあがっていたが、後にマッカートニーが明らかにしたところでは、レノンのボーカルの音質が「最悪」なのでハリスンが反対したそうだ。

だがマッカートニーはつねづね曲の完成を切望していた。2012年にはBBC 4のドキュメンタリーでこう語っている。「あの曲は今も頭の片隅にある。ジェフ(・リン)と相談して取りかかるつもりだ。いつかきっと完成させる」。

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from Rolling Stone US

Akiko Kato

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