清春と大森靖子が語る、言葉へのこだわり、才能と余韻の話

左から大森靖子、清春(Photo by Yoshihiro Mori)

清春×大森靖子という異色にしてディープな対バンイベントが6月12日、東京・渋谷CLUB QUATTROで実現する。両者ともに唯一無二のアンダーグラウンドなルーツを持ちながらも、メジャーの第一線で活動し、多くのフォロワーを生んでいる。そんな二人の初の対談をお届けする。お互いの歌や言葉やライブにおけるこだわりを語り合い、そしていつしか対バン当日のコラボについても話が及んだ。

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―お二人の関係性を知りたいので、お互いの存在をいつぐらいから知っていたのかを教えてください。まずは大森さんの清春さん歴から。

大森:小学生のときのスターです。テレビ番組でドラマの主題歌を歌っているのを観てました。みんな歌ってましたから。あと、勝手な縁でいうと、私がメジャーデビューしたとき、私は新宿LOFTプラスワンでライブをやっていたんですけど、その時、黒夢さんが新宿LOFTでライブをやっていて。やば! 私、黒夢さんと同じ新宿でライブやってる!ってファンと一緒に爆上がりして記憶があります。

―最近のご縁は?

大森:最近だとコロナ禍の前に渋谷でのソロライブにお邪魔しました。

―テレビで観ていた時と最近のソロのライブでは印象などは変わりましたか?

大森:一緒です。妥協せず隅々まだこだわる方だなぁと。

―では、清春さんの大森さん歴を教えてください。

清春:たぶん僕の方が知ってます。実は西森っていう僕のマネージャーが、もう震えるぐらい大森さんのファンなんです。西森はうちに入って15年ぐらいになるんですけど、最初はファンクラブの仕事をしてたんですよ。だから、当時は僕と交流がほとんどなかった。いろんな人が辞めていったり、会社が変わっていく中で、ここ10年以内にマネージャーになったんですね。でも、最初って好きな音楽についてとか話さないじゃないですか。うちに入ってきたぐらいだから、清春を好きだったと思うんですけど。だんだんと音楽の話をするようになって、ある時「大森靖子ちゃんって知ってますか?」って言われて。僕はその時は正直ネットで写真とかを見たことあるかもぐらいで。そこからまた年月が経って、ある日ツアーで北関東へ向かう移動車の中で、大森靖子プレイリストを延々リピートしてたんですよ。あと自分が気に入ってる映像とかを見せてくれたり。もう車中ずっと大森靖子が流れてました。

大森:オタ活の一環みたいな?(笑)

清春:オタ活というか、もう布教(笑)。で、だんだん僕がメロディを覚えてきて、あっ、これ知ってるとか、聴いた曲をネットで見てみたりとか、たまに大森さんがテレビで歌ってるのを観たりとか。あ、これ聴いたことある、あ、これもあるなってレベルになってきて。あとはマネージャーが大森さんのアルバムを買うと、ジャケット見せてくれるんですけど、それでピンクが好きなんだって知ったり。大森さんはグッチが好きなんですよとか、いろいろ教えてくれて(笑)。インストアライブの映像とかもたくさんあるじゃない。ネットで大森さんがお話してる映像は西森リコメンドで大体見てます。

大森:かなりマニアック(笑)。

清春:(笑)。何年か前「清春のライブをいろんな人に観せたい」というキャンペーンが西森と当時のメーカーであったんです。SHIBUYA PLEASURE PLEASUREでかなりの本数のライブをやっていた時期で、当時『エレジー』(2017年)っていうアルバムを出して、大森さんと僕は何の関係もなかったんですけど、お呼びしたいと。で、ライブを観てほしい窪塚(洋介)君と大森さんを別々の日にお呼びしたんです。そしたらちゃんと来てくれて、その時初めて会ったんですよね。



大森:そうです。それが初対面だし、初めてライブを観させていただいたときです。

清春:で、そのあと、僕も大森さんのライブに行きたいってなって、中野サンプラザでの弾き語りライブを観たんですが、本当にカッコいいと思って、さらにネットで大森さんの歌ってる動画を見るようになったり、移動車でも更に聴くようになりました。なので、俺の方が大森さんを知ってると思いますね。

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