「お父さんは連続殺人鬼」タレコミは真っ赤な嘘、娘の狂言か 米

最近の報道を総合すると、ドナルド氏は世捨て人として有名で、周りを不安にさせていたようだ。生涯を通じて警察のお世話になったことも度々だった。ローリングストーン誌がアイオワ州裁判所の記録を調べたところ、逮捕歴はほとんどが軽罪で、1994年には重傷目的での暴行罪で起訴された(ドナルド氏は有罪を認め、器物破損罪に軽減された)。デモイン・レジスター紙の報道によれば、保安官事務所の記録には長年にわたって同棲中の恋人を含む複数の人間を脅していたとあり、時には自殺の傾向もあったそうだ。一度など保安官補の目の前で、銃で自分を撃ったこともあった。1950年代には軽窃盗で服役し、1989年には飲酒運転で逮捕されたとニューズウィーク誌は報じている。

スーザンさんも、父親が人々を威嚇するタイプだったことを認めた――だが、それは家族に危険が迫ったと感じた時だけだという。スーザンさんの話では、70年代にヒッピーの若者を乗せた車が田舎道を飛ばし、彼らの家を通り過ぎて、あやうく兄を轢きそうになったことがあったそうだ。怒り狂った父親は、釘の刺さった板を並べたそうだ。車が引き返して通り過ぎると、釘のせいでタイヤは全部パンクした。震えあがった若者が家のほうを振り返る間、父親は予備の板を手に構え、玄関に仁王立ちになっていたという。別の時には「兵士のように」銃を構えて立っていたこともあったそうだ。それでも、父親は「優しくて」子ども思いだったという。「思いやりのある人でした」とスーザンさん。「聖人君子だったとは言いません。ですがルーシーも含め、私たち4人の子どもを愛していました。生涯ずっと、私たちのためにとことん尽くしてくれました」(兄のゲイリーさんは2004年に自ら命を絶っている。もう1人の姉妹にもインタビューを要請したが、返答はなかった)

当初は事件に乗り気だった警察当局も、捜査が終了してからはほとんど口を閉ざしたままだ。保安官事務所からの声明発表もない。ローリングストーン氏が12日に保安官事務所に電話したところ、電話口のスタッフは刑事捜査局に直接問い合わせるよう指示した。スーザンさんは保安官事務所から正式な謝罪を望んでいる。「彼らは妹を100%信じると言い切りました」とスーザンさん。「妹は父のイメージを台無しにしました。私はこんな結果を望んでいなかったのに」

from Rolling Stone US

Akiko Kato

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