「お父さんは連続殺人鬼」タレコミは真っ赤な嘘、娘の狂言か 米

アイオワ州の刑事捜査局は12月8日に声明を発表し、3日間にわたってスターディ一家の所有地を掘り起こして土壌を検査したが、捜査官は証拠となる遺体を発見できなかったと述べた。9日、ルーシーさんは自らの主張を繰り返し、「何らかの形で遺体は出てきます……助けがあろうとなかろうと」と、地元紙のデモイン・レジスター紙に語った。12日朝、姉のスーザンさんがローリングストーン誌にルーシーさん個人のFacebookアカウントの投稿を送ってきた。そこには自分を信じてくれたニューズウィーク誌に感謝しつつ、警察当局に対しては「くたばれ」という一言に続いて、「朝にはひとつ死体が増えているでしょう。私の死体がね」と書かれていた。投稿についてルーシーさんにコメントを求めたところ、「私は大丈夫です」という返答が返ってきた。

捜査について尋ねると、ルーシーさんは近いうちに刑事捜査局から「大きな知らせ」があるだろうと述べた。だが刑事捜査局のミッチ・モートフェット主任補は12日、事件は終了したとローリングストーン誌に語った。「ルーシーさんが警察当局を案内した所有地や場所を2度にわたって操作しましたが、何も発見されませんでした。ですので捜査は終了しました」と主任補は語った。13日にも捜査は終了したと念を押し、当局からは「何も発表することはない」と述べた。

スーザンさんは、ドナルド氏がシリアルキラーだという疑惑はルーシーさんの「でっちあげ」だと主張している。妹がそうした話を持ち出したのはこれが初めてではないそうだ。2007年、ドナルド氏はルーシーさんから1万6000ドルを盗まれたと保安官に通報したが、これに対してルーシーさんは父親が所有地に遺体を埋めていると訴えた。保安官補は最近のニュース報道で、ドナルド氏に対するそうした容疑を耳にしたのはその時が初めてだったと語ったが、ルーシーさん本人の主張によれば、子どもの頃から警察や教師、聖職者にこうした話を繰り返していたという。スーザンさんも、父親がこの時のことを話していたのを覚えていた。「父は『ルーシーが保安官に電話して、私がシリアルキラーだと責めたんだよ』と言いました」とスーザンさん。「私は『あらそう』と言って、2人で笑い飛ばしました」 父親が盗難届を出した直後には、ルーシーさんがスーザンさん宅の車寄せに乗り付けて、言いがかりをつけられたと泣きながら主張したという。「妹はひたすら泣きわめいて、『真っ裸になるわよ、車も調べりゃいいわ、絶対持ってないから』」と言ったそうだ。ルーシーさんは父親を傷つけたくて金を取ったとニューズウィーク誌に告白し、ローリングストーン誌にも同じように語った。スーザンさんは、ニュースで知らされるまで本当かどうか分からなかったという。

Akiko Kato

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