BTS・RM×ファレル・ウィリアムス 赤裸々に語り合ったスーパースター対談

ファレルに訊きたかったこと

RM:まず最初に、あなたの(2006年発表のソロ曲)「Take It Off (Dim the Lights)」について話をさせてください。僕はあの曲をプレイリストの1つに入れているんですが、アマチュアだった頃に韓国語に訳した上でレコーディングしたこともあるんです。

ファレル:本当かい! すごいね。



RM:今でこそジャンル分けは無意味だけど、当時のラッパーは歌ったりオートチューンを使うラッパーを批判する傾向があったと思うんです。あなたは歌うしラップもするし、客演でフックだけを歌うこともあります。パフォーマーとして他のアーティストの楽曲にゲスト参加する場合、あなたは自身をどのように位置付けているのでしょうか?

ファレル:驚いたな。不思議に思うかもしれないけど、その質問をされたのはこれが初めてだよ。俺はあくまでフィーリングに基づいて決断するようにしてる。ルールや常識じゃなくてね。

RM:ラップすべきか、それとも歌うべきかを。

ファレル:というよりは、曲が何を必要としているかだね。俺はそれを形にするためにベストを尽くす。なぜならそれは、自分より優れた誰かへの挑戦だからなんだ。ある曲をこのボーカリストに歌わせるべきだと提案した時に、「いや、君にやってほしい」って言われることは多い。俺には何が必要かが分かっていて、その役目に相応しいのが自分じゃないと思ってる。でもそういう気持ちでレコーディングに臨むと、説得力のないものになってしまうんだ。例えば、昔ミスティカルの曲に参加したことがあるんだけど…

RM:もしかして!

ファレル:そう、「Shake Ya Ass」だ。あの曲はチャド(・ヒューゴ)と一緒にプロデュースした。あの曲のフックを書いた時、テンプテーションズのエディー・ケンドリックスが適任だと思った。だからそう提案したんだよ、彼に歌わせようってね。でも「ダメだ。レコード会社は君にやってもらいたがってる」って言われた。それで自分で歌うことになったんだけど、俺はあの時初めて気づいたんだ。自身のエゴや感情を排除し、イメージした存在に自分を重ね合わせ、ただ曲が求めているものに身を委ねてこそ、自分の本当の才能が発揮されるってことにね。


Translated by Masaaki Yoshida

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