米FOX司会者、猫や犬に甘える「軟弱大学生」に「ビンタをくらわす」発言

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猫を撫でることで大学生たちがリラックスできるというニュースをめぐり、米FOXニュースの番組『Outnumbered』の司会陣がヒステリックを起こした。そうした学生には「ビンタをくらわす」べきだと言う者もいれば、「繊細過ぎる」と言う者もいた。

【動画を見る】問題のシーン「必要なのは動物ではなく、参考書だ」

番組内で、一部の人々にとって猫とのふれあいがストレス軽減になるという研究結果を紹介。また、大学構内でよく見られる動物とのふれあいは犬の方が多いとしている。

「若者に必要なのは猫じゃなく、規律だと思います。ビンタをくらわすべきですよ」と、司会のエミリー・コンパーニョ氏。他の出演陣も尻尾を振ってこれに賛同し、どんなにささいな事例であろうとも、若者が親世代よりもストレスを抱えたがらないのは弱虫の証拠だ、という昔ながらの批判を繰り返した。「これもまた、今の世代がひ弱なことを示す一例です」と、総合司会のジュリー・バンデラス氏も言った。「嫌だったら退学すればいい」

「実社会では誰も子犬を与えてくれませんよ!」と、別の司会者のタミー・ブルース氏が叫ぶ。犬と戯れる機会を与えられて遊ぶことは、感情的に著しく依存している兆候だとでも言わんばかりだ。「これも洗脳のひとつです」。一体何を洗脳しているというのか? コンパーニョ氏によれば、猫を愛でるリベラルな組織は納税者の税金で賄われており、大学の学費無料化とも関わっているらしい。

「私が大学生の時にも、試験期間中に癒してくれる犬や子犬を用意しますよ、というメモがありました。本気なの?と思いましたね」 元ホワイトハウス報道官のケイリー・マケナニー氏は、ほんの軽い息抜きでも勉強の時間を邪魔されることに腹を立てながらこう言った。「もし私が医学生なら、必要なのは子犬を撫でることではなく、有機化学の本です。膝に子犬をのせて試験勉強する必要はありません」

「これぞまさにB級社会の構築です」と、ゲストのデヴィッド・ウェブ氏は言い放った。「こういう若者が問題なんです……猫や子犬がいないとやっていけないなら、大学にいるべきじゃない」

発言は非常識で、サービスアニマルに頼る学生は高等教育を受ける資格はない、と言っているも同然だ。だがそれはさておき、この場面から改めて浮き彫りになるのは、このようなトピックに対して、FOXがばかばかしいほどの尺を割いて怒りをぶちまけているという点だ。

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from Rolling Stone US

Translated by Akiko Kato

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