吉田拓郎の軌跡を辿る 歴史を変えた曲「結婚しようよ」から名コンビ誕生まで



1970年11月発売、1stアルバム『青春の詩』のタイトル曲「青春の詩」です。ゴーゴークラブにジュリーにショーケンに反戦歌ですからね。当時の若者風俗がそのまま歌われてます。この歌は、広島フォーク村の合宿で作っていたと言われています。広島フォーク村というのは、当時の広島のアマチュアフォークの団体を集めた集団だったんですね。そういう村があったわけではありません。

結成が1968年の11月。吉田拓郎さんは、その前は、ザ・ダウンタウンズっていうリズムアンドブルースのバンドを組んでたんですね。広島のディスコとか岩国基地で米兵相手に演奏していて、リズムアンドブルースが得意だった。そのバンドでデビューしようともしたんです。デモテープを作って上京して渡辺プロを訪ねたりしてるんですが、門前払いでバンドでのデビューがかなわなかった。じゃあギター1本でやってみようかっていうことで、千葉のお寺に居候して武者修行をして、デモテープを作ってレコード会社に持ち込んだこともあった。「イメージの詩」はその時にもあって、レコード会社の人は「何だ、このお経のような歌は」とここでも門前払い。そういう始まりだったんですね。

でも、やっぱり音楽が好きで、広島のみんなと何かやろうと、彼が呼びかけて始まったのが広島フォーク村だったんです。そこからデビューすることになって、フォークの人というレッテルが貼られた。それは時代の必然だったのかもしれません。『青春の詩』の中から「イメージの詩」の続編のような曲を聞きいただきます。

Rolling Stone Japan 編集部

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