怖さや緊張感、その狭間にある「美しさ」─そういう、二人の作詞におけるプロセスの違いは歌っていても感じますか?高橋:感じますね。とまそんの書く歌詞は、全く違和感なくメロディと馴染んでいく感覚があるんですけど、大樹の歌詞は言葉遊びに特徴があって、自分が考えたメロディと合わさったときにより強い訴求力を持つというか。その違いは歌っていてすごく面白いです。
松浦:言葉のチョイスや、メロディ1音の中に言葉をどう乗せていくのか? みたいなフロウのこだわりは、自分では宇多田ヒカルの影響が強いと思っています。ほんと、とまそんの歌詞と自分の歌詞はチョコとバニラくらいの違いがあるので、シーハーズの世界観はそれが混じり合ったソフトクリームみたいな感じなんじゃないですかね(笑)。
─なるほど、いい喩えですね。アルバムのアートワークもとても印象的です。松浦:実はこれビニールハウスなんですよ。今までのシーハーズのアートワークをずっと手掛けてくれている小林光大に今回もお願いしたのですが、なんていうか、繭の中から人間が孵化しているみたいに見えないですか?(笑) アフターコロナの世界に生まれた新しい生命みたいな、そんなイメージにすら感じられる。
─言われてみれば、そんなふうにも見えてきます。松浦:先の未来が希望に満ちているのか、それとも絶望が待っているのか分からないけど、そういう怖さや緊張感、その中や狭間にある「美しさ」みたいなものは、今後も表現していきたいなと思っています。
<INFORMATION>
『Afterglow』
She Her Her Hers
FRIENDSHIP.
発売中
1. Diagram X
2. Imaginary line
3. SONAR
4. Arrows
5. Wolves
6. Mermaid
7. After a Moment
8. Little while
She Her Her Hers "Afterglow" Release Tour
4月21日(木)大阪・CONPASS
4月24日(日)東京・ADRIFT
http://sheherherhers.com/