KISSのジーン・シモンズに日本で直撃 「最後の来日公演」は本当にラストなのか?

KISSのジーン・シモンズ(Photo by Kevin Winter/Getty Images)

本日12月8日よりスタートするKISS来日公演を前に、東京でジーン・シモンズとの単独インタビューが実現。12月11日の東京ドーム、17日の京セラドーム大阪など全5都市で繰り広げられる「最後の来日公演」について心境を明かしてくれた。聞き手は音楽ライターの増田勇一。

12月6日の午後、都内某ホテルの一室で、ジーン・シモンズと話をした。部屋に入り会釈をすると、サングラスの向こうにニヤリと笑みを浮かべた彼は、まず無言のまま右手の拳を突き出してくる。握手するのではなく、拳と拳を軽くぶつけ合うのが彼流のいつもの挨拶だ。今回のジャパン・ツアーは、『END OF THE ROAD WORLD TOUR』と銘打たれた最終ツアーの一環としてのもの。12月8日、仙台での幕開けに先駆け、彼はお気に入りのポテトチップスなどつまみながら、遠い昔のことからこの先のことまで、リラックスした様子で語ってくれた。



―日本へようこそ。今日のご気分はいかがですか?

ジーン:ファンタスティック! というのも、私は少し前に尿道結石の手術を受けていて、17個もの結石が見つかり、すべてを除去した。なかにはとても大きなものもあった。その痛みから解放された今は、とてもいい気分だ。ただ、1ヵ月ほど前に、今度はポール(・スタンレー)の声に問題が生じた。喉に炎症が起き、首の内側では出血までしていたんだ。今はもう大丈夫だがね。1ヵ月近くにわたり、喋ることも禁じられた。だけども今現在の彼の喉は、これまで以上にベターな状態にある。いかに好調であるかは、この先のショウを観てもらえればわかるはずだ。

―あなた方の健康状態に関わる問題が続いたことで、ファンも心配していたはずです。

ジーン:そうだろうね。ただ、これは誰にでもある問題だ。ミック・ジャガーにだって手術を受ける必要があったが、今では彼の問題も解決している。ドラッグをやらず、馬鹿げたことをせずに生きてきたならば、たいがいのことはクリアできるものだ。フィル・コリンズは私よりも3歳ほど若い(フィルは1951年1月生まれなので、実際には1949年8月生まれのジーンとは1歳半違いということになる)。彼は素晴らしい人物だけども、私は彼のように座ったまま観るようなコンサートをやりたいとは思わない。そのためには健康でなければならないし、強靭でなくてはならない。

―ええ。しかし、あなたやポールが抱えていた痛みが解消されたと聞いて安心しました。あなたの手術により9月下旬の北米公演が数本延期になり、ポールの急病によって11月に組まれていたオーストラリア/ニュージーランド・ツアーが中止になりました。KISSの歴史において、こうした公演キャンセルというのはとてもめずらしいことですよね?

ジーン:これまでにはなかった。しかし今回は、そうせざるを得なかった。オーストラリアとニュージーランドについては新たな日程を組みたいところだが、現実的には、今はまさに検討中というところだ。というのも、それ以外にもこの先には100箇所にも及ぶ都市でのショウが予定されているからね。南アフリカで初めてプレイする話も出ている。中国公演についても話をしている。そうやって、これまで行ったことのないところに行くことを考えているんだ。とても興奮しているよ。

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