ナイトシーンのリビングレジェンドが語る今昔未来

左から吉岡加奈、佐藤俊博、臼杵杏希子(Courtesy of  WHITE NIGHT WEEK)



「文化は夜からしか生まれない」

佐藤:やっぱり文化は夜からしか生まれないんですよ。夜は、社会的な都合とかいろんなものが排除される時間で、みんなの個性が生きるし、背負っているものを外して、そこで自分にとって良い人と出会える、それが夜の良さだと思うんですよね。

臼杵:私は、ずっとクラブのシーンにいて何度もそういう場を見てきたので、夜のパワーを信じるしかないというか。特に椿ハウスもそうでしたけれど、パラダイス・ガラージの頃の経験が私にとっては大きくて、ハウスミュージックの頃から見たことのないようなとんでもない格好をした人が来るんですよ。でもそれが1ヶ月後とかにどこかしらで製品になっていたりとか。本当にニューヨークが面白かった時代で。道で売られていたものをあるヒップホップスターがつけるようになったりとか常に動いているのが見て分かって。もしかしたら、パラダイス・ガラージの時空は世界より10分くらい先なんじゃないかって思うくらい夜にエネルギーがあって、みんな引きつけられて。今だとYouTubeとかあるけど、そこに行かないとわからないじゃないですか。だから、そこにいなきゃいけないっていう場所でしたね。GOLDにも有名人の方がたくさん来ていまして、そのまま飲みにいったりしていましたけれど、フロアに存在したくて来ていたそんな場所でした。

吉岡:そんな伝説を駆け抜けてきたお2人から見て、今のナイトライフシーンはどのように見えていらっしゃいますか?

佐藤:とにかくコミュニティー作りっていうのは大事なんですよ。でも、ここ渋谷のコミュニティーっていうのは、あるはあるんでしょうけれど、感じられないんですよね。いつの時代も街っていうのは、六本木も、その前やっていた新宿もそうでしたけれどコミュニティーがあったんですよ。渋谷は、クラブであったり街の夜をどう強いていくのかをもう少し大切に考えると良いと思います。開発も進んでいますけれど、あそこから文化が産まれるとは思えないですよね。もっとやはり路地にいないと。

吉岡:外国の方が沢山訪れるようになっている町でもあると思うのですが、その点に関してはいかがでしょうか?

佐藤:僕たちがニューヨークにいた時は、そこにニューヨークらしさを感じていましたし、日本に来る海外の方も確かに日本らしさを求めていると思うんですよね。ただ、いらっしゃった方に媚びるというよりかは、そこで遊んでいる人の音楽やファッションで1番良いとされるものこそが、彼らにとっても刺激になると思うんですよ。

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