レッド・ツェッペリン、狂気じみた10の噂を事実検証

3. ツェッペリン4枚目のアルバムのタイトルは『Zoso』
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噂の背景:
彼らのアルバムは1枚目から3枚目まで『レッド・ツェッペリン』、『レッド・ツェッペリンII』、『レッド・ツェッペリンIII』とシンプルなものだった。そこで1971年11月に4枚目のアルバムをリリースする段になって、彼らはアルバム・タイトルをさらに簡略化することにし、ジャケットに文字を印刷することすら拒否した。バンド名すら印刷しないで、憎らしいロック・メディアを混乱に陥らせようとしたようだ。「俺たちが成し遂げたことを無視して、連中は相変わらず俺たちを『インチキ』と呼んでいた」とペイジが説明した。「4枚目のアルバムにタイトルをつけなかった理由はそれさ」と。当然、これがかなりの混乱を引き起こし、アトランティック・レコードをも激怒させた。とは言え、バンドはジャケットにそれぞれのメンバーを表す4つのシンボルを載せることにし、ペイジのシンボルに書かれた文字は「Zoso」と読めた。

真実:ペイジはあのシンボルは文字ですらないと主張しているが、それでもファンは彼らの4枚目のアルバムを「Zoso」(または「レッド・ツェッペリンIV」)と呼んでいる。しかし、厳密に言えば、このアルバムにタイトルはない。

4. レッド・ツェッペリンはグルーピーをマッドシャークと呼んで冒涜したことがある
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噂の背景:
ツェッペリン伝説で最も悪名高い伝説が生まれたのは1969年7月27日に出演したシアトル・ポップ・フェスティバルで、演奏後に彼らはエッジウォーター・インに引き揚げた。このホテルはシアトルのピュージェット湾を臨む場所にあり、宿泊客はホテルの部屋の窓から釣りができる。ツェッペリンのロード・マネージャーだったリチャード・コールが情報を提供した1985年のレッド・ツェッペリン自伝『Hammer of Gods(原題)』では、このホテルの一室で行われた出来事が描写されている。「若い赤毛のグルーピーが衣服を脱がされて、ベッドに括りつけられていた。その後レッド・ツェッペリンはサメの切り身をそのグルーピーの膣と直腸に詰めた」と、著者スティーヴン・デイヴィスが著した。

真実:この話は胡散臭い。このマッドシャーク事件の異なる説では、自伝本の情報源であるコールを胡散臭い犯罪者と呼んでいる。また、ヴァニラ・ファッジはこの事件の責任を認めているのだ。同バンドのドラマー、カーマイン・アピスが、件の少女は自分につきまとっていたグルーピーで、ヴァニラ・ファッジのキーボーディスト、マーク・スタインがその様子をすべて映像に収めた、と言う。事件がおきた時間、ツェッペリンはホテルにいたはずだが、ジョン・ボーナムが偶然現場にいた。それを証明できる60代の女性がいたが、その女性が名乗り出て証言するのはほぼ無理だろう。

5. ジミー・ペイジはレッド・ツェッペリン在籍中に14歳の少女とデートした
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噂の背景:
ローリー・マドックスが最初にロサンゼルスのグルーピー・シーンに登場したのが1970年代初頭だった。マドックスによると、ペイジは彼女に夢中になり、ローディーに頼んでロサンゼルスにあるハイアット・ハウスの彼のスイートルームに彼女を連れ込んだ。「(ペイジは)目が隠れるほど帽子を深くかぶり、手にはステッキを持っていた。まるでギャングスターのように堂々としていた」とマドックス。その後数年間、二人は情熱的な関係を続けた。

真実:マドックスがペイジと知り合ったとき、彼女はまだ14歳だった。ペイジは二人の関係をひた隠しにしたが、フリーセックスが当たり前だった70年代においても、未成年者との情交は犯罪で、刑務所送りになる可能性があった。しかしTMZやUS Weeklyによると、ページはその難から逃れたらしい。最終的にページは法定年齢に達していたべべ・ビュエルに乗り換えることにして、マドックスを捨てた。

6. ジミー・ペイジは悪魔崇拝だった
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噂の背景:
ページはオカルティストで著述家のアレイスター・クロウリーに心酔していたため、結果としてペイジとサタンが強く結びついているという噂が広がった。しかし、これに加えて、レッド・ツェッペリンのメンバーたちはスターダムを得るために悪魔と契約書を交わしたという噂もまことしやかに囁かれていた。

真実:ペイジがクローリーの個人の解放という哲学を信じていたとしても、彼が悪魔崇拝者だという証拠は一つもない(ペイジはオリジナルのアナログ盤『レッド・ツェッペリンIII』の溝なしの部分にクローリーの宣言「Do what thou wilt」[訳注:「汝の意志することを行え」の意]を印字したこともある)。ツェッペリンの歴史の中でペイジは悪魔崇拝関係の噂をほとんど訂正していないが、彼はこれらの噂にビジネス的なメリットがあると判断したのだろう。ペイジは「個人的な信心や魔法への関与に関しては話したくない。自分が夢中になっている人たちに他の連中が興味を持つのは嫌だから」と、以前ローリングストーン誌に語っていた。

Translated by Miki Nakayama

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