フライング・ロータスを変えた音楽学習「クレイジーなものを作るには基礎が必要だ」

フライング・ロータス(Courtesy of BEAT RECORDS)



今度のライブは全く新しい体験になる

―ライブについても聞かせてください。今回は『Flamagra』をリリースし、世界各所をツアーしてからの来日公演です。最新アルバムがライブや映像にどのように反映されそうでしょうか?

フライロー:新曲がいっぱいあるし、ヴィジュアルショーも新しいものになるから、ライブは全く新しい体験になるはずだ。今まさにライブの構成を決めてるところだし、来週から新しいライヴを披露し始めるから楽しみだよ。いつもライブをやる直前まで手を加えてるんだ(笑)。日本では、前回と違うヴィジュアルと音楽を披露するよ。次のツアーでは、ステージでキーボードの生演奏もするんだ。今まで練習したきたのは、ステージで自信を持って演奏するためだったのさ。今回のツアーは、その第一歩だよ。キーボードを演奏するのが一番楽しみだね。ソロとかも演奏するつもり。でも、ステージでは俺一人だけだよ。 

―前回の来日(2018年のソニックマニア)での3D映像はすごかったです。巨大な宇宙船が飛び出してきたり、驚きの連続でした。ああいったヴィジュアルに関してはどういうイメージで作っているのでしょう?

フライロー:以前から視覚的にストーリーテリングをするのが好きだし、自分のライブにおいてヴィジュアルは重要な要素だね。俺はフィルムメーカーでもあるから、映像を作るのが大好きなんだ。だから、俺にとって音楽と映像は切っても切り離せない関係だね。常にライブを進化させようとしてるし、新たな限界に挑戦したい。いつも、どうすればみんなを驚かせることができるのか考えてる。アーティストっていうのは、同じことを繰り返したくないからね。

―ここ数年は3D映像でのパフォーマンスが続いていますが、3Dにこだわっている理由はありますか?

フライロー:3D Liveという会社で働いてる友人から、「このテクノロジーをチェックするといいよ。たぶん気にいると思う」と言われたんだ。最初は3Dには興味がなかったんだけど、あるコンベンションでこの会社のテクノロジーのデモンストレーションを見て、彼らが開発している機材を買うことにした。それで、この会社とコラボレーションをすることになったんだ。映写するための特殊な3D用の壁をここは開発していて、それを使っている。ただ、これからも映像技術は進化していくから、どこかのタイミングで映像はまた別のものになるかもしれない。今は3Dをやり続けるけど、1年後にはまた別の映像を使うようになるかもしれない。新たなテクノロジーが開発されたら、それを使いたくなるかもしれないしね。








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―新しい映画を発表する予定はありますか?

フライロー:ああ。現在、Netflixのために「YASUKE」というアニメの制作に関わってる。おそらく2021年に発表されると思う。来年発表される可能性もあるけど、2021年に発表される可能性が高い。日本のMAPPAというアニメ会社と手を組んで製作している、次のプロジェクトはこれだよ。「弥助」というのは、実在した黒人のサムライなんだ。織田信長に仕えていた人物だったんだけど、ヤスケの生涯を少し脚色してアニメとして発表するんだ。歴史における彼の人生が、あるポイントからどうなったかを憶測してストーリーを書き上げた。すごくエキサイトしてるよ。俺はストーリーの一部のアイデアを提供して、企画段階の監修を務め、アニメの音楽も担当している。『アトランタ』や『Death Note/デスノート』にも出演していた、役者のキース・スタンフィールドが弥助の声を担当するんだ。

―2019年にリリースされた作品のなかで、特に気に入っているアルバムや曲があったら教えてください。

フライロー:正直言って、2019年はあまり豊作ではなかったかもしれない。デンゼル・カリーのアルバムはかっこよかったよ。トム・ヨークの新作も好きだったな。最近は実は、古い音楽を聴くことの方が多いんだよね。



―前作『You’re Dead!』から『Flamagra』までの約5年間で、音楽のトレンドや業界の構造も大きく変わったように思います。ストリーミングが主流になったことや、トレンド/業界の変化が、自分の音楽制作に変化を与えている部分はありますか?

フライロー:わからないけど、それは色々な方法で解釈できるからね。俺は、あまりトレンドを気にしたくないし、ブレインフィーダーに関しては、俺自身が面白いと思う音楽、俺が好きなもの、新しいことに挑戦してる音楽をリリースしたいんだ。レーベルは世の中にいくらでもあるから、トレンドは他のレーベルに任せているよ。俺のレーベルからは、これからも変人や、行き場のない孤児たちの作品をリリースしていくつもりだ。だから、ブレインフィーダーに所属してるアーティストははみ出し者ばかりなんだよ(笑)。




FLYING LOTUS in 3D

スペシャルゲスト:ルイス・コール
日程:2019年9月26日(木) ※SOLD OUT
会場:新木場 STUDIO COAST
時間:OPEN 18:30 / START 19:00
料金:前売:¥7,500(税込/別途1ドリンク代/スタンディング)

企画・制作:BEATINK03-5768-1277
INFO:BEATINK03-5768-1277


フライング・ロータス
『FLAMAGRA』
発売中

初回盤紙ジャケット仕様
ボーナストラック追加収録 / 歌詞対訳・解説書付
(解説:吉田雅史/対談:若林恵 x 柳樂光隆)

Translated by Hashim Kotaro Bharoocha

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