Tempalay、FINLANDSら5組が熱演:ジェムソン主催のシークレットライブを振り返る

「JAMESON HALLOWEEN FES シークレットライブ」のトリを努めたTempalay(Photo by JAMESON)

去る10月26日、「JAMESON HALLOWEEN FES シークレットライブ」が東京・VUENOSで開催された。世界中で愛されるNo.1アイリッシュウイスキー「ジェムソン」と、日本の新鋭インディーズ・バンドによるコラボレーションとなった「JAMESON HALLOWEEN FES」は、ライブにも出演したFINLANDS、Newspeak、HAPPY、AAAMYYYの4組が制作した書き下ろしの新曲も大きな話題に。スペシャル・ゲストとしてTempalayも登場した、当日の模様を振り返ってみたい。

渋谷センター街の喧騒から逃れるように会場へたどり着くと、ジェムソンの日本限定ボトル「ジェムソン ジャパン リミテッド 2018」のラベルにも描かれたバレルマン(樽職人)に扮したDJ、その名も「DJ BARREL」が、ペール・ウェーヴスやカサビアン、ブラーといったUKロック多めの選曲でフロアを沸かしていた。ドリンクバーではジェムソンを使用したオリジナル・カクテルも提供され、キャンペーンに当選した幸運な200名の来場者は、みなリラックスした表情でバンドの演奏を楽しんでいた。

HAPPY

トップバッターは京都出身の5人組、HAPPY。目下の新作ミニ・アルバム『STONE FREE』より「Count Your Memory」で幕開けると、フロントマンのAlec(ガンズ・アンド・ローゼズのTシャツがナイス)が「ハッピーハロウィン!」と観客に呼びかける。時にトリプル・ヴォーカルにもなるコーラス・ワークと、レイドバックしたサウンドを支える骨太な演奏が彼らの武器だが、ジェムソンとのコラボ曲「Venus」では、土臭くブルージーなギターも披露。筆者は初めてHAPPYのライブを見たが、「もしマッドチェスターの時代にこのバンドがデビューしていたら……」とでも妄想したくなる、堂々たるパフォーマンスとスタイリッシュな佇まいにもやられてしまった。

Newspeak

二番手は、ザ・フラテリスの前座も務めるなど上昇気流に乗るNewspeakが登場。暗転から雪崩れ込むように「Media」でスタートしたライブは、シンセ・リフがぐいぐいと引っ張っていくスケールの大きなメロディと、プログレからの影響も匂わせるドラマティックな曲展開/構成に思わず舌を巻く。「僕らも大好きなジェムソンとコラボできて光栄です!」とRei(Vo, Key)がMCで告げると、踊れる16ビートとエモーショナルなギター・ソロが印象的なコラボ曲「Perfect Trouble」を挟み、フロアから自然とハンドクラップも巻き起こった「July」でフィニッシュ。数年以内にはアリーナを埋め尽くす――そんな気概とポテンシャルさえ感じたパフォーマンスだった。

AAAMYYY

オーバーサイズのGジャンと金髪で現れたのは、Tempalayにも正式加入したAAAMYYYだ。「今日は何曜日〜?」を合図にバウンシーなトラックに乗せて「KINYOUB」をプレイすると、「みなさんの声を聞かせてください!」と客席にマイクを向けてオーディエンスの心を掴み、一瞬でフロアの空気を自分色に染め上げていく。2曲目には「ジェムソンに捧げる曲です」と早くもコラボ楽曲「STAY WITH ME」が飛び出し、その清涼感たっぷりなヴォーカルで魅了。ラストの「BLUEV」ではRyohuのラップ・パートを自ら担当したり、ステージを縦横無尽に動き回りながらハンズアップを煽ったり、短い持ち時間ながらも彼女のチャーミングさが充分に伝わってくるライブだった。

FINLANDS

お馴染みのコート&ファーを纏って登場したFINLANDSは、2ndアルバム『BI』から「sunny by」でキックオフ。グルーヴィーなベースラインとささくれ立ったギター・リフが特徴的なナンバーだが、音源よりもクールでふてぶてしくすらある塩入冬湖(G, Vo)の歌声が、まっすぐ聞き手の心に突き刺さってくる。続く「electro」では、空気を切り裂くシャウトと強固なアンサンブルで野外フェスさながらの一体感を作り出すと、ライブとは打って変わってユルいMCで好きなジェムソンの飲み方をファンに教える1コマも。書き下ろしのコラボ曲「衛星」も披露され、感情をコントロールするように歌うその姿には、彼女たちの新たな横顔が垣間見えた気がした。

Tempalay

そしてこの夜の大トリを努めたのは、新作『なんて素晴らしき世界』が絶好調なばかりか、収録曲「どうしよう」がBTSのTwitterアカウントで紹介されバズったことも記憶に新しいTempalayだ。カンゴールのハットを目深にかぶったフロントマンの小原綾斗(G, Vo)が、ジョン・フルシアンテを思わせる哀愁のギターを場内に響かせると、深海にズブズブと沈み込んでいくような「素晴らしき世界」でサイケデリックに幕開け。ステージ右端では、先ほどキュートなパフォーマンスを見せてくれたAAAMYYYがスペイシーなシンセとコーラスで華を添えており、2曲目の「テレパシー」においてキレッキレのラップも披露していて驚かされた。

スペシャル・ゲストだったためにジェムソンとのコラボ曲は制作していない彼らだが、結果的には全曲が『なんて素晴らしき世界』からのチョイス。それほどアルバムに手応えを感じているのだろう。「今日はMCしません。最後まで……いや、もう最後ですけど(笑)。楽しんで帰ってください」という小原らしい脱力MCの後は、件の「どうしよう」と、ジャズ×ヒップホップな雰囲気の「Last Dance」を続けざまに演奏してフィナーレへ。ほろ酔い気分の夜を締めくくるには、これ以上ないほど最高に「いかれた」サウンドだった。



JAMESON HALLOWEEN FES シークレットライブ
2018年10月26日(金)セットリスト

HAPPY
01. Count Your Memory
02. Ice Age Summer
03. Venus
04. R.A.D.I.O.

Newspeak
01. Media
02. 24/7 What For
03. Perfect Trouble
04. July

AAAMYYY
01. KINYOUB
02. STAY WITH ME
03. EYES
04. BLUEV

FINLANDS
01. sunny by
02. エレクトロ
03. 衛星
04. ウィークエンド

Tempalay
01. 素晴らしき世界
02. テレパシー
03. どうしよう
04. Last Dance

Rolling Stone Japan 編集部

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