1Dハリー・スタイルズ、トップランナーとしての自信と覚悟に満ちた東京公演をレポ

サービス精神とアレンジの妙で唸らせ、ロマンティックな終盤へ

中盤では1Dの楽曲「Stockholm Syndrome」と、ハリーがアリアナ・グランデに楽曲提供した「Just a Little Bit of Your Heart」のセルフ・カヴァーで会場を沸かす。さらに、客席にいた今日が誕生日のファンに向け、全員でバースデー・ソングを歌うという心憎いファンサービスも。「日本大好きー!」「アンパンマン大好きー!」などと連呼し、気さくでチャーミングな一面ものぞかせた。

話題の新曲「Medicine」を経て、美しく幻想的なナンバー「Meet Me in The Hallway」を演奏し終えると、おもむろにステージを降りたハリーはそのまま後方に設置されたエンド・ステージへと移動。目の前をハリーが横切るハプニングにフロアが騒然とする中、サポート・ギタリストと2人で「Sweet Creature」を演奏。さらに、1Dの切ないラブソング「If I Could Fly」をアコギ1本で弾き語ると、感極まったファンのすすり泣く声があちこちから聞こえてきた。

ハリー・スタイルズ

ハリー・スタイルズPhoto by Helene Pambrun

前方のステージへ戻り、いよいよラストスパート。もう一つの新曲「Anna」はカントリー&ウェスタンを基調としたシンプルなナンバーだが、途中で今は亡きジョージ・マイケルの名曲「Faith」の一節を組みこむなど、通を唸らせるアレンジを施していた。ベックの「Where It’s At」調にアレンジされた「What Makes You beautiful」(1Dのカヴァー)では、日章旗とレインボーフラッグを振りながら歌い、本編最後は「Sign of The Times」。オーディエンスがケータイのライトをかざし、まるで星空の中にいるようなロマンティックな締めくくりとなった。

古き良きロックミュージックへの敬意を感じさせる楽曲と、ファルセットと地声を巧みに使い分けたソウルフルな歌声。トップアイドルとしての「自信」と「覚悟」を思わせるパフォーマンスに酔いしれる一夜だった。



ハリー・スタイルズ ソニー・ミュージック公式サイト 
http://www.sonymusic.co.jp/artist/harrystyles/

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