2016年の顔となったアーティストたち 左からチャンス・ザ・ラッパー、デヴィッド・ボウイ、ビヨンセ(Photo by Jimmy King)
システムを粉砕したビヨンセ、生きる喜びを高らかに歌ってみせたチャンス・ザ・ラッパー、死を間近にして世界を揺さぶったデヴィッド・ボウイまで、ローリングストーン誌が選ぶ今年の50枚を一挙発表。メタリカの10枚目のアルバムタイトル『ハードワイアード・トゥ・セルフディストラクト』(生来の自己破壊願望)は、混沌とする2016年を象徴するようなフレーズだった。アーティストたちはそれぞれの形で、この世界の現在と向き合ってみせた。社会問題に真っ向から挑んだR&B(ビヨンセ、ソランジュ等)、声高に革命を訴えるロック(グリーン・デイ、エスペランサ・スポルディング等)、癒しとしてのヒップホップ(チャンス・ザ・ラッパー、ア・トライブ・コールド・クエスト等)、そして共和党優勢の州において異を唱えてみせたカントリーロック(ドライブ・バイ・トラッカーズ)まで、多様なスタイルと価値観がシーンを賑わした。圧倒的な個性と存在感で音楽シーンをリードしてきたデヴィッド・ボウイやレナード・コーエンが、最高の作品を残してこの世を去った。アノーニはとどまるところを知らない環境破壊への怒りを、ダンスビートに乗せて歌った。猥雑なアルバムを発表したポップスターや、日々の生活を淡々と綴るインディーロッカー、ペンと紙に思いのたけをぶちまけるラッパーも後を絶たなかった。今年を彩ったアルバム50枚を、カウントダウン形式で発表する。
50位 デス・グリップス『ボトムレス・ピット』(原題:Death Grips, ’Bottomless Pit’)
49位 ドーズ『ウィー・アー・オール・ゴナ・ダイ』(原題:Dawes, ’We’re All Gonna Die’)
48位 エスペランサ『エミリーズ・D+エヴォルーション』(原題:Esperanza Spalding, ’Emily’s D+Evolution’)
(※)アーティスト名表記はユニバーサルのサイト参照
http://www.universal-music.co.jp/esperanza-spalding/products/ucco-1168/47位 カイル・ディクソン・アンド・マイケル・スタイン『ストレンジャー・シングス 未知の世界 Vol. 1& Vol. 2』(原題:Kyle Dixon & Michael Stein, ’Stranger Things, Volume One and Two’)
46位 ノラ・ジョーンズ『デイ・ブレイクス』(原題:Norah Jones, ’Day Breaks’)
45位 イギー・ポップ『ポスト・ポップ・ディプレッション』(原題:Iggy Pop, ’Post Pop Depression’)
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Translation by Masaaki Yoshida