2. 『Alive』はデモ音源だった(追加された部分も若干あるが)。 1991年1月、パール・ジャム(当時のバンド名はまだムーキー・ブレイロックだった)は、シアトルのロンドン・ブリッジ・スタジオで、後に『Ten』のプロデューサーを務めることになるリック・パラシャーと共に、デモ・セッションの一環として数曲のレコーディングを実施した。その時に録音された曲のひとつが、パール・ジャムの不朽の名曲『Alive』だった。バンドは、3月と4月に実施した『Ten』の正式なレコーディング・セッションの際に、『Alive』のデモ音源のようなパワーと激しさをもう一度再現するのは不可能だと判断した。そのため、アルバムの最終ミックスで、アウトロ部分にマイク・マクレディのギターソロを新たに追加してはいるが、アルバム(とファースト・シングル)にこのデモ音源を使うことにした。「俺たちはあの時録音した曲をアルバムに入れた。あれは本当に素晴らしかった」と、アルコール問題のせいで『Ten』のリリース前にバンドを辞めさせられたドラマーのデイヴ・クルーセンが、ドキュメンタリー本『Pearl Jam Twenty』で振り返っている。