『ロックの殿堂』入りすべきミュージシャンTOP10

Photo: (Ian Dickson/Getty: Rick Nielsen/Getty)


第3位: イエス
ロックの殿堂入りを果たしたプログレッシブ・ロックバンドは多くない。ジェネシス、ピンク・フロイド、クイーンは受賞しているが、彼らにはヒット曲が少なからずあった。イエスは、少なくとも1970年代にはプログレッシブ・ロックの中では高純度のヘロインのような存在だった。不純物の混入一切なし、というわけだ。1978年までにはジェネシスですら「Follow You, Follow Me」といったラジオでもかけられるような曲を出していたが、イエスは「自由の翼」や「クジラに愛を」で忙しくしていた。このグループは1980年に解散し、4年後再結成した時にはほとんど違うバンドになっていた。新たに加入したギタリスト、トレヴァー・ラビンがカムバックのきっかけとなったヒット曲「ロンリー・ハート」を書き、(非常に短期間ではあるが)イエスをバンドとして復活させた。ヴォーカルのジョン・アンダーソンが最近脱退した後、バンドは2015年の夏にTOTOとのツアーを行った。1970年から74年までの活動歴のみを考慮してもイエスは殿堂入りにふさわしいが、彼らが活動を継続し続けたという事実がかえってそれを阻んだのかもしれない。非常に残念な話だ。「危機」や「シベリアン・カートゥル」は紛れもなくプログレッシブ・ロックの最高傑作だ。

第2位: エレクトリック・ライト・オーケストラ
2015年4月上旬、エレクトリック・ライト・オーケストラ(ELO)のリーダーであるジェフ・リンは、単独でハリウッド・ウォーク・オブ・フェームの星を獲得した。トム・ぺティーやジョー・ウォルシュといった大物は、リンの受賞を祝うためにセレモニーに駆け付けた。その時ジェフ・リンはELOのニューアルバムの制作を終えたばかりで全米ツアーの予定についても少し触れた。ツアーには大勢が駆けつけるだろう。しかし、どういうわけかトラヴェリング・ウィルベリーズ(訳注:1988年にジョージ・ハリスン、ボブ・ディラン、トム・ぺティ、ロイ・オービソンと共に結成した覆面バンド)の中でリンだけがまだ殿堂入りしていない。当時の音楽業界ではELOの音楽は多少ポップスやエレクトリック色が強すぎたかもしれないが、数年後には彼も殿堂入りするだろう。

第1位: ディープ・パープル
ディープ・パープルが殿堂入りしていないことを選考委員のせいにすることはできない。過去数年にわたって委員は彼らをノミネートしてきたが、どういうわけか票が集まらないのだ。投票者の大多数がアメリカ人だということも原因のひとつだろう。ヨーロッパの人々にも投票権があれば、ディープ・パープルは何年も前に殿堂入りしていただろう。残念ながらアメリカ人には「スモーク・オン・ザ・ウォーター」のバンドという認識しかないようだ。アメリカ以外の世界では、ディープ・パープルは1970年代の巨人、レッド・ツェッペリンやブラック・サバスと同列である。ギタリストのリッチー・ブラックモアは20年以上前に脱退しているが、バンドは今でも大規模なコンサートを続けている。殿堂入りすることがあれば、ブラックモアは25年ぶりにバンドに合流するかもしれない。


ロックの殿堂(Rock and Roll Hall of Fame)が、2016年の受賞アーティストを発表した。
今年は、チープ・トリック、シカゴ、ディープ・パープル、N.W.A.、スティーヴ・ミラー。
授賞式は4月8日、ブルックリンのバークレイズ・センターで行われる。チケットは2月から一般発売、HBOによる中継も決定している。

Translation by Yoko Nagasaka

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