マリリン・マンソンが語る「俺が大統領選に投票しないわけ」

マリリン・マンソンは今年の大統領選に投票しないことを公にしているが、この選択は“卑怯者の態度”ではないと語る。

「どちらの候補者も好きになれないから、今回は見送ることにした」とマリリン・マンソンは語る。

マリリン・マンソンは2012年の大統領選ではバラク・オバマに投票したが、今年の11月には投票所に行かない意向を示している。「どちらの候補者も好きになれないんだ。だから今回は見送ることにした」と彼はローリングストーン誌に語っている。「これは卑怯者の態度だとは思わない。そう言うやつもたくさんいるだろうけど、ただ歴史のこの部分に関わりたくないだけだ。前回は投票者として歴史の一部に心から関わりたいと思った」。

候補者たち、特に候補者の片方について聞くと、重要なのは時代背景だと彼は言う。「トランプについてどう考えているかってことだけど、難しいよね。だって、過去の年寄りの大統領たちを振り返ってみても、彼らがどんな人生を送ってきたか分かるほど自分たちは年取っちゃいなかったし、メディア漬けの、インターネットでさまざまな意見が渦巻くような時代に生きていたわけでもない。だけど、世界はあるべき姿よりも少しだけ混沌としているように見えるよ」とマンソンは語る。「とは言え、シンプルに考えればそれほど難しいことじゃない。突き詰めれば、この2つさ。どちらがよりカリスマ性があるか、そして彼らが誰に対してアピールしているかだ。どちらも俺にはアピールしないね」。

マンソンは、米ドラマ『Salem』の最新シーズンに出演する予定で、2月に“かなり暴力的な”アルバム『SAY10』をリリースすることも発表しているが、彼は長い間アメリカの選挙プロセスについて失望を露わにしてきた。ジョージ・W・ブッシュが当選した2000年、マンソンはインタビューでこう述べている。「俺は投票しない。なぜなら、以前はともかく、それがもはや合理的なシステムではないと考えるからだ。だから俺は、政治に対する自分の信念を、音楽に注ぎ込もうとしているわけさ。そのほうが、未来を担う若者たちに伝わると思う」。

2004年、ブッシュが当時上院議員だったジョン・ケリーと選挙戦で闘ったときも、マンソンは同様の意見を述べている。「俺の一票が、変化を生み出すかどうかなんて考えても仕方がない。どちらの人物にも興味がないということが問題なんだ」。

Translation by Kise Imai

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