モー娘。小田さくら、櫻井梨央が2024年の目線で語る「モーニング娘。」の伝統と革新

写真左から、モーニング娘。'24の櫻井梨央、小田さくら

Rolling Stone Japanではモーニング娘。の小田さくらに定期的に話を聞いている。前回はそこに小田と同様、モーニング娘。に1人で加入した櫻井梨央も加わり、より広がりのあるトークを展開した。今回は、久しぶりに2人にご登場願い、この1年半の間にあった出来事を振り返ってもらったあと、新曲「なんだかセンチメンタルな時の歌 / 最KIYOU」やこれからのモーニング娘。についてたっぷり語ってもらった。

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小田が最近抱えている悩みとは、ハロー!プロジェクト随一の人たらし櫻井の凄さとは――。モーニング娘。の歴史や伝統にも触れるロングインタビューをじっくり味わってほしい。

―前回、2人のインタビューが掲載されたのは昨年2月のことでした。まずは、それ以降から2024年の上半期までの活動を振り返っていただけますか。

小田 去年の2月……。

櫻井 スウィング(「Swing Swing Paradise」)の衣装を着てました。

小田 珍しく思ったより時間が経ってないです。もっと前の記憶です。いつも時間は早く過ぎて感じるタイプなんですけど。ということは、いろいろと起きてたのかな。
櫻井 確かに、濃かった……!

小田 17期はいなかった?

櫻井 まだいないですね。

小田 そうなんだ。 何してたんだろう……。

―何がその濃さの要因になってます?

小田 やっぱり、譜久村(聖)さんの卒業があって自分がサブリーダーという役職をもらったこと、17期が入ったこと、ハロー!プロジェクトの他のグループも人の入れ替わりがあって。

櫻井 はい。

小田 だから、私はそのときにいるメンバーでひと時代を記憶するので、メンバーが変わると時代が変わった感覚になるから、長く感じているのかもしれないです。

―そこで時の流れを感覚的にはかっているんですね。

小田 そうです。誰がいる、誰がいない、が自分にとってはけっこう大きいです。それによって空気感が変わるので、何年に出たフェスとか何年にあった秋ツアーというものではなく、「このメンバーでの秋ツアー」みたいな記憶になります。最近だと、ひと月でハローのメンバーが4人卒業して、その4人がいないハロー!プロジェクトのメンバーに久しぶりに会ったときに、「また時代が変わったな」って感じました。

―もともと、そういう時間感覚があるんですか。

小田 たぶん。田中(れいな)さんがいなくなった時代、道重(さゆみ)さんがリーダーだった時代、道重さんがいなくなってからの時代、みたいな。「’14」とかも私的にはメンバーで把握してる感じがします。12期がいるときはもう自分の中ではほぼ「’15」のくくり、みたいな認識ですね。

―この1年半、櫻井さんにとってはどんな時間でしたか。

櫻井 前よりグループに馴染めたんじゃないかなっていう実感があります。

―こういう場面でっていう具体例は挙げられますか。

櫻井 私は小田さんと同じように1人でモーニング娘。に加入して、3年ぶりの新メンバーでグループとしての形が出来上がってる状態に入ったから、最初の頃は浮いてるんじゃないかという心配がありました。でも、人と話すのが得意なのが自分の強みでもあるのでそれを活かさないとと思って、たくさん喋りかけた結果が今、メンバーとたくさん仲よくできてることに繋がってると思うし、メンバーと過ごす時間が増えたと思います。一緒に遊びに行くことも増えて、遊園地に行ったり、ゴハンに行くこともしょっちゅうありますし、仕事だけの仲間っていう感じじゃなくなってきたのがうれしいです。

―そういうときは自分から誘うんですか。

櫻井 その場の流れで行くことになったり、自分から「○○さん、ゴハン行きませんか?」みたいに誘ったり。

小田 この子にはハロー!プロジェクトの中でも稀に見る社交性の高さがあって、「そんなわけないじゃん!」ってくらいのスピードで仲よくなるんですよ。ファーストコンタクトの時点でもう、半年ぐらい付き合いがある人みたいな感じで懐に入れるんです。だからいろんな人からすごく愛されてるし、らいりー(櫻井)もすぐ人を好きになっちゃうよね?

櫻井 はい(笑)。

小田 愛情をもらって与えてっていう。前回のインタビューの頃はまだ分かってなかったこの子の潜在能力がどんどん開花してます。

櫻井 人が好きだし、とにかく喋ることが好きなんです。一昨日からハロー!プロジェクトのコンサート(「Hello! Project 2024 Summer ALL OF US」)が始まったんですけど、私はハローが大好きなのでそこは自分にとって最高の場所でもありますし、楽しみながら毎日過ごしてます。

―じゃあ、このツアー中に全員と仲よくなるぐらい?

櫻井 でも「仲よくなりたいメンバーはいますか?」っていう質問をよくいただくんですけど、ほとんどのメンバーさんとかなり喋れる関係にあるから、今から仲よくなりたいメンバーさんは案外いなくて、今はいろんなメンバーさんともっと深く仲よくなりたいっていう感じなので……怖いですね。

―自分のスキルが怖い?(笑)

小田 そう、仲よくないメンバーがいないんですよ。すごいです。72人ですよ!? 「友達100人できるかな?」を地で行ってる子です。

櫻井 そうですね、特技かもしれない。

―人の顔はけっこう覚えられるタイプですか。

櫻井 人の顔はすごく覚えられます。

―さっきびっくりしたのが、いま僕の隣にいる編集長の顔を見た瞬間に「あっ! お久しぶりです!」という表情をしていたじゃないですか。彼は前回の取材で櫻井さんに会ってるとはいえ、あれから1年以上経っていても覚えているのかと驚きました。

櫻井 そうですね。ファンの方の顔を覚えたりするのも得意です。数字を覚えるのは苦手なんですけど……。

―その能力はいつから自覚しているんですか。

櫻井 記憶力がいいのは中学生の頃から自覚してました。昔の記憶、けっこうある、みたいな。昔から記憶力はいいのかもしれない。

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