GLAY・TERUが語るバンドの哲学とサマーソニック 「伝説の地」幕張に再び立つことの意味

Photo by Masato Yokoyama

 
デビュー30周年を迎えたGLAYがサマーソニックに初出演。なんと、これがバンド史上初の夏フェス出演になるという。GLAYといえば、1999年7月31日に幕張メッセ駐車場特設ステージで行なった20万人ライブ「GLAY EXPO '99 SURVIVAL」が伝説となって今も語り継がれている。単独アーティストによる有料コンサートで当時の世界最大動員を記録したライブは日本全国のニュースでも報じられた。CD売り上げがピークを迎える98年には「誘惑」で年間シングルチャート1位を獲得するなど、国民的バンドとしての圧倒的地位を確立しながら、ここに来てENHYPENのメンバー・JAYとのコラボ曲をリリースするなど、30周年を迎えた今もなお挑戦を続ける4人。そんなバンドの哲学をTERUに訊いた。


「GLAY EXPO」と少年期の終わり

─GLAYは2024年5月25日にデビュー30周年を迎えました。TERUさんはどんな思いで30周年を迎えられたんでしょう?

TERU:30周年をファンの子たちが楽しく満足に過ごせたら、40周年にいけるなという思いで、いまは頑張っていますね。

─すでに40周年を見据えてらっしゃっているのは、びっくりです。

TERU:40周年の頃に62歳になっていることを考えると、今ちゃんとした活動をすることによって次に繋げていけるんじゃないかという思いでやっているんです。僕は、10年後もアリーナツアーも絶対やっていたい。そう考えると、今しっかり日本全国のGLAYファンの人たちに良いライブを見てもらって、次に繋げていけるものを作りたいんです。20周年の時も30周年を見据えてと言っていたので、40周年を見据えてのスタートラインとして30周年を迎えていますね。

─TAKUROさんがラジオで、99年の「GLAY EXPO '99 SURVIVAL」のことを話されているのを聞いたんですけど、あの時は規模を大きくしていくことに目が向いていたけれど、炎天下の中でライブをやることによるホスピタリティの悪さにも気がついて反省点も多かったとおっしゃっていたのが真摯的だなと思って。

TERU:そういう反省点はいっぱい出てきましたね。



─あのライブを振り返って、ある種GLAYの少年期が終わりだった、ということも話されていたんですけど、TERUさんとしてはどういう風に振り返られますか。

TERU:夢を追いかけるバンドマンとして、より多くの人たちの前でやりたい思いが形になったのが20万人ライブだったと思うんです。実際にやってみたことで、音が最後尾まで届かないなど、わかることもたくさんあって。20万人ライブをやった時の1つの活動テーマとして、より多くの人たちに見てもらうっていうのはあったんですけど、コンサートに関しては、もっと音楽を届ける場所ということに目を向けていこうと意識が変わりました。「GLAY EXPO」は、2001年と2004年もやっているんですけど、音を届けるところに注視しながら活動していくようになったきっかけではありますね。

─とはいえ、20万人規模のワンマンは類を見ない規模のライブですよね。

TERU:ステージから見た景色を今でも思い出せますね。驚いたのは、次の日で。ニュースで空撮からの映像を見て、こんなに人いたの?! すごいことやったんだな!って、冷静に感じましたね。

─後ほどサマーソニックの話も聞かせていただくんですけど、幕張という場所は思い出の土地になっているんじゃないですか?

TERU:99年の20万人ライブもそうですし、2000年の年越しライブ(GLAY LIVE in MESSE "COME TOGETHER")も幕張でやったんです。あと、ファンクラブの周年ライブも幕張だったので、すごく思い入れの強い場所になっていますね。

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE