のん、「バンド」としてのドライブが更にかった5年ぶり仙台ワンマンライブ

Photo by Kentaro Minami (Focus Studio)

のんが3月30日(日)、仙台darwinにて春のワンマンライブ「SPRING SESSION -春よ受けて立つ!!!-」を開催した。オフィシャルレポートを掲載する。

【ライブ写真】のん、仙台でのライブの様子(全14枚)

仙台でのワンマンライブは実に5年ぶり。

この日のステージ衣装は真っ白なフリルスタイル。手首からフリルが連なるのんが手を広げた姿はまるで天使のようで、スパンコールのミニスカートからスラリと伸びた長い脚が美しい。足元も真っ白なロングゲートルを付けたカバーロングブーツ。まるでアニメから抜け出したようなロックスターの登場にオーディエンスが一段と響めく。近年ハイブランドからの熱いラブコールも印象的な彼女なら頷ける衣装。だがそれが「カッコいい」のだ。これだからのんのLIVEは目が離せない。

1曲目「この日々よ歌になれ」から、パワフルなエネルギーを放出するのんに呼応し、オーディエンスものんと共に力強く拳を振り上げる。2曲目久しぶりの披露となる「正直者はゆく」では、更にロックなバンドの個性が光るアレンジを披露。続く「ナマイキにスカート」でオーディエンスの心をしっかり掴んでいった。第二の故郷・東北での念願のワンマンに、のんのトークも弾む。ライブタイトルを引用した「春よ受けて立つよなぁ!」のコールにレスポンスする客席のテンションは更にヒートアップ。

4曲目は堀込泰行作詞曲「Oh! Oh! Oh!」。ミュージックビデオでも披露したサビの振り付けで、オーディエンスとの一体感がさらに高まる。和やかな空気は束の間、「さぁいこう」ではバンドマスター・ひぐちけいの軽快で芯の通ったギターにつられ、のんはシンボルの真っ赤なテレキャスターをかき鳴らす。

「むしゃくしゃ」ではすっかり定番のオーディエンスとの寸劇もお楽しみのひとつ。曲中で倒れ込んだのんは、「春といえば?」と問いかける。花見、卒業、新学期、などが来るかと思いきや渋谷では「のんちゃん!」と分かりすぎているオーディエンスの反応に壇上のひぐちが「一発で出ちゃったね」とツッコむ一幕があった。これを受けてか仙台では一発目から「のんちゃん!」とぴったり揃ったコールが飛ぶ。「なんで知ってんの?知らないはずだよね?」のんのツッコミに笑いが起こる。このアットホームさも、のんライブの醍醐味だ。

リラックスムードに訪れた静寂の中、のんがギターを交換。ひぐちけいとのツインギターで始まるのは、のんが脚本・監督・主演を手がけた映画「Ribbon」のインスパイア曲「鮮やかな日々」だ。先ほどまでの激しいナンバーに力いっぱい拳を振り上げ手拍子やコールで応え続けたオーディエンスを労わるような優しく美しい旋律で仙台・darwinを包んでいく。

Rolling Stone Japan 編集部

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