This is LASTが語る、3ピースバンドとしてのプライド 現代のロックバンドのあり方

this is LAST

千葉県柏市発の3ピースロックバンドThis is LASTが、前作から約3年ぶりとなる2ndフルアルバム『HOME』を3月27日(水)にリリースした。もともとはハードコアバンドをしていた彼らだが、現在はヴォーカルの菊池陽報(あきつぐ)自らの赤裸々な実体験と思いを綴った歌詞を、ロックサウンドに止まらない柔軟なサウンドで描く。一方でライブでは骨太で圧倒的なサウンドを奏で、自身最大規模となるZepp含む5大都市ワンマンライブツアーは全公演チケットSOLD OUT。2023年11月に陽報の実弟でベースの菊池竜静の脱退という大きな体制変化を経ながらも、3ピースバンドとしての誇りを持ち、向上心と探究心高く突き進む、陽報とドラムの鹿又輝直に、最新作について話を聞いた。

【ライブ写真】「ツタロックフェス2023」での熱演

―前回の取材は2022年7月だったので、約1年半ぶりの取材ですけど、大きなフェスに出演されたり、ZeppツアーSOLD OUTなど、バンドの環境はめちゃめちゃ変わりましたよね。現状について、どのように感じられていますか?

陽報:まだまだ知ってもらう段階だなってことはずっと思っていて。それは、どの段階に行ってもそうなのかもしれないなとは思うんですけど。

鹿又:あきも僕もなんですけど、人として性格が変わったというか。ミュージシャンとしても変わったし、あきはフロントマンとしてすごい自信がついた。僕も体を鍛え出して、鳴らせる音も変わって。遠くまで音が届くようにもなったり進化しています。

―体を鍛え出したのは、ドラムのアタックを強くするなど、フィジカルを強くしたかった?

鹿又:そこもあるし単純に夏フェスで脱ぎたいなって。もうすでに脱いでるんですけど(笑)。

―(笑)。あきさんは自分の変化を感じますか。

陽報:ロックバンドであることに対して、よりプライドを持つようになったなっていうのは大きく感じますね。

―それはどういう時に感じるんでしょう?

陽報:血の気が多くなった(笑)。

一同:(笑)

陽報:ライブとか対バン、フェス、ワンマンにおいても、基本的に自分との戦い、周りとの戦いというか、ぶっ殺し合いだなと思って。

鹿又:楽屋で、「おし、やるか!」ってあきがよく言うんですけど、僕の頭の中では「殺る」に漢字変換されてます(笑)。

陽報:そっちで言ってるつもりなんで、伝わっていてよかった(笑)。


菊池陽報

―しゃべっているあきさんは穏やかで、血の気の多さを全く感じないので、びっくりします。

陽報:よく言われます。ステージを降りるとフラットになるというか。登る前は自分に対してもすごいネガティブで、そんな自分のことを俯瞰して研究しているんです。ステージに登るってなった瞬間は全てにおいてカンストした最強の人間になるというか(笑)。そういう二面性を持ちながらやれているのは、自分でも面白いなと思います。

―ちなみに曲を書いている時は、どっちのあきさんなんですか。

陽報:曲を書いてる時は、フラットな方ですね。逆にネガティブだったり、やられやすかったりする時の自分が多いですね。

Rolling Stone Japan 編集部

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