マライア・キャリー初来日30周年、今こそ学ぶディーヴァ伝説と「ファン第一の姿勢」

 
マライア来日伝説、ファン第一の姿勢

規格外のスーパースターとしての魅力もはずせない。離婚してからは、ソファで寝ころびながらインタビューを受けるなど、女王様キャラとしても話題をあつめていった。スーパーフェミニンでセクシーなビジュアルでもおなじみだ。日本のキャラクター、ハローキティ好きとしても有名で、豪邸にグッズ専用のバスルームをかまえたり、ぬいぐるみを持ちながらライブしたこともある。

【写真ギャラリー】マライア・キャリー 90年代の来日時秘蔵ショット(全14点)


1993年の初来日時


1996年3月、東京ドームでの初来日公演より


1998年の来日時

じつは、スターとしても、日本に決定的な変化をもたらした。初来日公演は「恋人たちのクリスマス」ヒット後の1996年。記者会見やテレビ出演のみならず、空港やラジオ収録に千人ものファンが押し寄せる大騒ぎを起こしてはニュースになっていった。しまいには、ディズニーランド貸し切りをこころみたものの結局行かないことになり、マライアなきテーマパーク上空に報道ヘリコプターが飛びかう悲しき事態すら報道されたという。このダイナミックな混乱により「海外スターの来日がスポーツ紙で報じられワイドショーでも話題になっていく」おなじみのメディアパターンが完成したと言われている(ちなみに、ボーカリストとしての全盛期と名高いこの東京ドーム公演のライヴ映像は、コンピレーションアルバム『レアリティーズ』にBlu-Rayで国内盤のみ収録されている)。




ほかにもステージに同伴する羊を希望するなど、数々の来日伝説をつくってきたマライアだが、いつなんどきも共通していたのは、ファン第一の姿勢だという。

「マライアを見ていて素晴らしいと思ったのは、ファンを最も大事にして、何事においてもファンを第一に考えるという姿勢、それが一番ですね」「騒がせたいのも、ファンのみんなに喜んでもらいたいってことだと思うんです。ファンの近くに行きたい、そういつも言ってました」(当時の来日を担当したソニー・ミュージックレーベルズ 白木哲也氏

実際「わがままな女王様」イメージを守りつつ、ファンサービスは欠かさない人でもある。近年の日本のテレビでも、大ファンの青山テルマを驚かすために壁をつきやぶって登場するサプライズ企画をこなした。

 
 
 
 

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